ランナーに多いシンスプリントの症状とは

2017/9/29

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

シンスプリントは、運動時に下腿(かたい:ひざから足首までの部分)の内側に慢性的な痛みが現れる症状です。
シンスプリントの症状や発症原因について、この記事で詳しく見ていきましょう。

シンスプリントはすねに痛みが起こる障害

シンスプリントは運動時や運動後に下腿の内側に慢性的な痛みが起こる状態を指します。
中でもすねの内側の痛みや脛骨(すねの骨)の内側に圧痛(患部を押すと生じる痛み)が見られることが特徴です。

シンスプリントの原因は、走る・跳ぶなどの動作の繰り返しやアスファルトなど固い地面で運動をすることであり、これらの刺激が下腿の内側の骨に負担をかけることで足首や足の親指にある地面を蹴る筋肉が下腿骨の骨膜(骨を覆う膜のこと)を必要以上に引っ張ってしまい、骨膜がダメージを受けて炎症を起こしてしまいます。

シンスプリントを発症しやすいのはこんな方!

以下の項目に当てはまる方は、シンスプリントを発症するリスクが高いので注意してください。
運動中や運動後にすねに痛みが生じたら、できるだけ早く整形外科を受診しましょう。

・ランニングやジャンプ動作を繰り返しおこなうスポーツをしている
・練習量がかなり多い
・過回内足(足首が極端に内側に捻れている状態)である
・足に痛みを抱えながら競技を続けている方

どの部分に痛みが起こるのか?

シンスプリントの痛みは脛骨内側の下3分の1(5~10㎝ほど)の部分に見られることが多いですが、人によってはすねの外側、前側、全体に痛みがでることもあります。
これは、患者の体格、やっているスポーツのフォームや練習の頻度などによって痛みが起こる場所が異なるためです。

痛む部分や痛みの出かたによって治療が変わる可能性があるので、診察の際は痛む場所や痛みの程度を医師に詳しく伝えるようにしてください。

シンスプリントの症状の経過

初めは運動時にのみ痛みが生じますが、症状が悪化すると歩く・立つなどの動作をしたときや安静時にも痛みが出るようになります。
また、片足のみに発症していたものが、痛みをかばいながら運動を続けることでもう一方の足の負担が増え、結果的に両足にシンスプリントを発症してしまうことも多いので注意が必要です。

シンスプリントと疲労骨折

シンスプリントの悪化は疲労骨折につながるという見解もありますが、医学的には両者は異なるものと考えられています。
しかし、痛みが出る部位が同じということもあり、両者の判別は簡単ではありません。特に初期段階にはシンスプリントの場合も疲労骨折の場合も骨に異常が見られないので、X線で診察をしても見分けるのは難しいといわれます。

どちらにしても、シンスプリントはそのままにしておくと治療が困難になる可能性が高い症状です。
発症が疑われる場合にはできるだけ早く病院で診察を受けましょう。

おわりに:ランナーに限らず、運動時に痛みを感じたら早めに対処を

シンスプリントはランナーに多い症状ですが、その他の競技をする人にも、普段運動をする習慣がない人にも起こり得ます。
シンスプリントは対処が遅れると治りが非常に悪くなってしまうので、運動時にすねの痛みを感じたら、すぐに医師や専門家の診察を受けるようにしましょう。

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