場所別・耳の腫れの原因と対処法を教えます

2017/11/1

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

耳たぶが赤く腫れあがったり、あるいは耳の後ろが熱っぽく腫れていたり…そんな耳の腫れでお悩みではありませんか?今回の記事では耳が腫れたときの対処法や、腫れの部位別に考えられる原因を解説していきます。

耳の腫れが起こる場所で症状は異なる

ひとくくりに「耳が腫れた」といっても、腫れが起こる部位によって考えられる原因は異なります。また、部位によって耳垂れが起きたり、しこりがみられたりと症状も異なります。そこで、詳しい原因や症状について、「耳たぶ」「耳の中」「耳の後ろ」の部位別に解説していきます。

耳たぶが腫れている場合の原因

耳たぶが腫れた場合、まず考えられるのが、ピアスの穴あけをきっかけにした耳介軟骨膜炎(じかいなんこつまくえん)です。そもそも耳の外側(耳介)は、軟骨の上に薄い皮下組織をおいて皮膚に覆われている部分ですが、前面は特に皮下組織が少ないため、ピアスの穴あけや怪我をきっかけに細菌感染すると、炎症が軟骨膜や耳介全体に及んで腫れあがってしまうことがあります。

ほかの原因としては、粉瘤(ふんりゅう)が考えられます。粉瘤とは、本来皮膚から剥がれ落ちるはずだった角質と皮脂が溜まって袋状になった腫瘍のことです。ニキビのように半円状に盛り上がっており、中央に黒い点のようなものが見えたら粉瘤の可能性が非常に高いです。基本的には良性腫瘍ですが、化膿して腫れている場合は皮膚科などで切除手術を行うことが推奨されます。

耳の中が腫れている場合の原因

耳の中には外耳や中耳、内耳といったさまざまな組織があるため、腫れた場合は外耳道炎や急性中耳炎などの病気が考えられます。外耳道炎は、耳掃除のしすぎなどによって外耳道が傷ついたところに、細菌が感染したとき発症することがあります。耳を引っ張ったり抑えたりすると痛みを感じたり、耳垂れが起きたりするときは外耳道炎を発症している可能性が高いです。

また急性中耳炎は細菌やウイルスが中耳に感染したときに発症するもので、中耳腔内に膿が溜まって鼓膜が赤く腫れ、強い痛みを感じるという特徴があります。

耳の後ろが腫れている場合の原因

耳はリンパ節とつながっているため、リンパ節炎の影響で耳の後ろが腫れることがあります。リンパ節炎は細菌やウイルスによる感染症が原因で発症するものなので、咽頭炎や扁桃腺炎、中耳炎などの発症をきっかけに耳が腫れることがあります。

ほかに考えられるのは、おたふく風邪による影響です。おたふく風邪はムンプスウイルスへの感染が原因で発症する病気で、その代表的な症状に耳下腺の腫れがあります。高熱や食欲減退といった症状もみられるようならおたふく風邪の可能性があるので、すぐに病院を受診しましょう。

また、「耳たぶが腫れている場合の原因」の項で解説した粉瘤は、耳の後ろにもできやすいです。もししこりがあれば粉瘤の可能性があるので、腫れあがっている場合は一度皮膚科で診てもらってください。

耳が腫れたときの対処法

 

耳が腫れてしまったときは、原因疾患を突き止め、その治療を行うことが不可欠です。ただ、一時的な対処法として、腫れた部分を冷やすことが有効と考えられています。アイスパックを布などに包んで、患部に当てましょう。氷で直接冷やすと低温やけどの恐れがあるのでやめてください。

おわりに:さまざまな原因で引き起こされる耳の腫れ。病院で原因の特定を

ピアスの穴あけやおたふく風邪の影響など、耳の腫れには幅広い原因が考えられます。基本的には病院で詳しく診てもらうことが重要ですが、耳の腫れ以外にも気になる症状があれば、正確な診断のためにしっかり伝えることも大切です。

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