のどのかゆみや咳は花粉症のサイン? 有効な薬や対処法をご紹介

2017/10/19 記事改定日: 2018/3/20
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「花粉症=鼻水、目のかゆみ」というイメージをお持ちの方は非常に多いですが、実はのどのかゆみや痛み、咳などの花粉症の症状の一つです。今回は花粉症によってのどの症状が出るメカニズムや、症状の緩和におすすめの薬などを紹介します。

のどがかゆいのは花粉症のサインかも

花粉症でよく見られる症状が、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの鼻の症状と、目のかゆみや充血といった目の症状です。その他にも、のどのかゆみや痛み、イガイガ感がひどいといったのどの症状を訴える人もいます。のどの痛みや不快感は、風邪が原因の症状と勘違いされやすいため対処が遅れてしまい、辛い症状に苦しんでしまうケースも少なくないようです。

花粉症でも咳が出る!?

実は、花粉症でも咳が出ることがあります。咳が出ると風邪と勘違いしてしまう方が多いですが、風邪による咳は長くて1週間程度で、これ以上長引く咳はアレルギー性の咳の可能性が高いです。花粉症などのアレルギー疾患の咳は、痰やのどの痛み、鼻水などを伴い、日中よりも早朝や寝る前にひどくなる傾向にあります。

花粉症でのどの症状が出るのはなぜ?

では、花粉症でのどの辛い症状はどうして起こるのでしょう。考えられる原因を3つ挙げて、説明します。

花粉による炎症

口で呼吸することによって、花粉がのどの粘膜に直接付着し、気管支で炎症を起こしたことで症状が現れます。初めはかゆみだけだったものが、次第にイガイガ感から痛みに変化し、咳の症状も引き起こすようになります。中には、気管支に入った花粉が原因で気管支喘息を発症する人もいます。

口呼吸による乾燥

鼻づまりが原因で口呼吸になることで、のどに花粉が入りこみやすくなるということも原因のひとつと考えられます。また、鼻づまりで口呼吸になるとのどに直接空気があたってしまい、乾燥してのどが痛くなってしまう可能性もあります。

後鼻漏が原因で粘膜を痛める

鼻水などの分泌物が多量にのどの奥に流れ込む状態のことを「後鼻漏(こうびろう)」といいます。健康な人でも鼻水はのどに流れることはありますが、花粉症で鼻水の量が多くなると常にのどに鼻水が流れることになってしまい、苦痛や不快感などさまざまな症状を伴うようになるのです。

このような後鼻漏によるのどの粘膜の炎症が、花粉症ののどの痛みの原因になることもあります。

花粉症によるのどの症状に効く薬は?

基本的に、花粉症によるのどの症状を緩和するには、花粉によるアレルギー反応を抑える抗ヒスタミン薬などが有効です。具体的には、下記の市販薬がおすすめです(咳止めを飲む際は必ず医師か薬剤師にご相談ください。咳は喉についた異物を排出する作用があるので、咳止めがかえって逆効果になる恐れもあります)。

ベラックT錠®

トラネキサム酸、カンゾウ乾燥エキスやビタミンを配合しており、のどの炎症や空気の乾燥による痛みや腫れを緩和します。抗ヒスタミン成分は配合されていないので、その他の花粉症治療薬と併用できるのが強みです。

アレグラFX®

病院で処方される花粉症の薬であるアレグラ®と同じ成分が同量配合されています。咳だけでなく鼻水や鼻づまりなど、アレルギー症状全般に効果的です。

アレジオン20®

効果や特徴はアレグラ®とほぼ同じです。1日1回の服用で効果が持続するのが強みです。

アネトンせき止めZ液®

咳を抑制する効果のあるコデインリン酸塩水和物や、気管支を拡張する成分や痰を溶かす成分などが配合されているせき止めシロップです。

新ブロン液エース®

咳を緩和する時ヒドロコデインリン酸塩や、気管支筋の緊張を緩和する成分が配合されたせき止めシロップです。

のどの痛みを緩和する漢方薬もおすすめ

花粉症による咳やのどの痛みがひどい場合には、「甘草湯(かんぞうとう)」という漢方薬もおすすめです。甘草湯の主成分であるグリチルレチン酸には、抗炎症作用や咳を緩和する効果があると考えられています。

花粉症によるのどの症状を改善するセルフケア

花粉症ののどの症状は、出始めた初期のうちに対処するようにしましょう。花粉を防ぐ日常生活のポイントなどについても紹介します。

花粉を寄せ付けない

花粉を寄せ付けないようにするためには、外出時に花粉が付きやすい毛の生地の洋服を着ないこと、マスクやメガネ、帽子などを着用することをおすすめします。また、帰宅した際には、服や髪の毛に付いた花粉を外で払い、家の中に花粉が入らないようにしましょう。
手洗い・うがいの励行、鼻の中に付いた花粉を除くために鼻をかみ、洗顔で顔についた花粉を取り除くことも大切です。
また、家では掃除をこまめに行ない、花粉の飛散が多い日には布団や洗濯物を外に干さないようにしましょう。

うがい

のどに付着した花粉を洗い流すため、うがいをするようにしましょう。帰宅のときはもちろんですが、外出先にもこまめにうがいをするようにしてください。

保湿・加湿

加湿器の使用で、無意識のうちに口呼吸になりやすい就寝中ののどの保湿ができます。風邪予防、花粉症の悪化予防のためにも、空気の乾燥防止に努めましょう。

自己免疫力アップ

睡眠不足や偏った食生活などで免疫機能が低下してしまうと、花粉症の症状も悪化してしまうことがあります。また、飲酒や喫煙なども花粉症の症状悪化につながる原因になります。普段の生活から健康管理をしておくことが大切です。

おわりに:日常生活を整え、花粉症の症状に悩まされない生活を目指しましょう

花粉症ののどの症状は、悪化するとつばを飲み込むだけでも痛みを感じるようになり、とてもつらいものです。ほんの少しの注意と工夫をするだけでも、つらい症状の軽減がはかれます。日頃からできることに目を向けて、花粉症のつらい時期を乗りきりましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

かゆい(8) 花粉症(53) 咳(52) 花粉症対策(6) 市販薬(34) 漢方(41) のどの痛み(7) アレグラ(7) アネトン(1) 甘草湯(1)