抜毛症とは? 自分の髪の毛を抜く癖がついてしまうって本当?

2017/10/17

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「抜毛症」という病名を聞いたことがありますか?自然と毛が抜けてしまう病気をイメージされた方も多いかと思いますが、抜毛症は、自らの手で髪の毛などの体毛を抜いてしまう病気なのです。詳しい原因や治療法については、以下で解説していきます。

抜毛症の症状とは?


抜毛症は薄毛を招く症状ですが、自然と進行する薄毛とは異なり、自分で体毛を抜いてしまう症状です。無意識のうちに行われていることが多々あるため、気がついたらまつげや眉毛がなくなっていたり、脇毛がツルツルになっていたり、髪が少なくなってしまったりといった事態を招いています。

抜毛症は思春期に発生しやすく、男女比を見ると女性に多くなっています。成人になるにつれて改善する方が多いですが、過度のストレスを抱えている方は治りにくい傾向にあります。放置しておくと外見にも影響を与えてしまうため、早期の予防が大切になるでしょう。

抜毛症の原因はストレス?


抜毛症の主な原因はストレスと考えられています。ストレスによって髪などの毛を抜く癖がつき、すると毛が薄くなったことをコンプレックスを感じ、さらなるストレスでまた毛を抜いてしまう、といった悪循環に陥りやすいのもひとつの特徴です。髪の毛を抜いてしまった場合、ウイッグで隠す方も少なくありませんが、そうして隠すこと自体に恥ずかしさを覚えたり、「隠していることがバレたらどうしよう」などと不安に感じたりして、新たなストレスが発生してしまうこともあります。

抜毛症の診断にはどのような方法があるの?


精神疾患の国際的な診断基準であるDSM-5によれば、「体毛を無意識のうちに抜いてしまう」「抜いてはダメだとわかっていてもやめられない」「薄毛などを招くことで容姿に悪影響を与えて社会活動に支障をきたしている」といったことが、抜毛症の診断基準になります。

抜毛症の治療法とは?


抜毛症の治療は、精神科での薬物療法やカウンセリングと、皮膚科での治療の2つの方向からアプローチすることになります。抜毛症は肌トラブルの一種に分類されるので皮膚科治療が欠かせませんが、同時に原因となるストレスを解消することも大切なのです。事実、精神障害の治療薬を服用することで改善するケースは少なくないため、抜毛症患者に対しては抗不安薬、抗うつ薬などがよく処方されます。また、抜毛症は強迫性障害などの病気が原因で発症することも多いため、カウンセリング療法も有効な治療法です。

なお、退屈な毎日、日々の不安などが毛を抜く行為を招くこともあるので、生活を充実させることも効果的な対策となるでしょう。

また、ストレスや強迫性障害は関係なく、単なる癖として抜毛症を発症することもありますが、この場合は日頃から抜く癖を意識することで改善可能な場合があります。改善できない場合は医療機関を受診するようにしましょう。

おわりに:悪循環に陥りがちな「抜毛症」。早期の治療が大切

主にストレスによって引き起こされる「抜毛症」。未治療のまま放置すると抜く毛の量が増え、見た目にも影響が出て、さらなるストレスを呼んでしまう可能性があります。「もしかして?」と思ったら、早めに専門の医療機関を受診しましょう。

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