記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/10/17 記事改定日: 2019/10/23
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「抜毛症」という病名を聞いたことがありますか?自然と毛が抜けてしまう病気をイメージされた方も多いかと思いますが、抜毛症は、自らの手で髪の毛などの体毛を抜いてしまう病気なのです。詳しい原因や治療法については、以下で解説していきます。
抜毛症は自然と進行する薄毛とは違い、自分で体毛を抜いてしまうことで起こる薄毛です。
無意識のうちに抜いてしまうことが多いので、気がついたらまつげや眉毛がなくなっていたり、脇毛がツルツルになっていたり、髪が薄くなってしまったといった事態に陥ります。
女性の思春期に多く、通常は大人になっていくにつれて改善しますが、ストレスを抱えがちな傾向にある人は治りにくいといわれています。
抜毛症の主な原因はストレスであり、抜毛症で薄くなった髪の毛にコンプレックスを感じ、さらなるストレスでまた毛を抜いてしまう、といった悪循環にも陥りやすいです。
また、薄毛をウイッグで隠すこに恥ずかしさを覚えたり、「隠していることがバレたらどうしよう」と不安に感じるストレスも悪循環の原因になることがありまう新たなストレスが発生してしまうこともあります。
ストレスや強迫性障害は関係なく「単なる癖」として抜毛症を発症することもありますが、この場合は日頃から抜く癖を意識することで改善可能な場合があります。
抜毛症は適切な治療を行うことで症状を改善することも多いです。抜毛症の多くは上でも述べた通り、過度なストレスや、うつ病、強迫性障害など精神的な疾患が原因で引き起こされるため、これらの病気の治療に用いられる向精神薬や抗不安薬などが用いられます。
しかし、薬物療法は治療結果の個人差が大きい傾向があり、基本的には認識の歪みの修正や症状への気づきなどを導くための精神療法や行動療法が同時に行われます。
どのような治療が必要かは症状や抜毛症の原因によって異なりますので、医師とよく相談して進めていくようにしましょう。
抜毛症は、主にストレスによって引き起こさ、未治療のまま放置すると抜く毛の量が増え、見た目にも影響が出て、さらなるストレスを呼んでしまう可能性があります。
「もしかして?」と思ったら、早めに専門の医療機関を受診しましょう。