咳で折れてしまうことも! 肋骨骨折の原因と症状の特徴とは

2017/10/18

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

胸のあたりでさまざまな臓器を守っている肋骨ですが、実は咳が原因で折れてしまうこともあるのです。今回の記事では、そんな肋骨骨折の具体的な症状や原因、治療法などを解説していきます。

肋骨(ろっこつ)骨折とは


肋骨骨折とは、胸にある左右12対、全部で24本ある肋骨のうち、いずれかが折れている状態をいいます。肋骨には呼吸によって肺を動かすという役割や、心臓や肺を守るといった役割があり、肝臓や脾臓、腎臓などの一部も入るような構造になっていて大切な臓器を守っています。つまり、外からの衝撃を受け止めて臓器を守るという役割がある分、衝撃を受けやすい場所でもあります。加えられた衝撃に耐えられなかったときには折れてしまい、肋骨骨折となります。

骨折そのものも怖いのですが、肋骨骨折は肺など臓器を傷付ける恐れもあります。ときとして命に関わるような事態も招きますので、油断できません。

肋骨が折れている場合の症状の特徴


症状には個人差があります。左右で24本ある骨ですから、どこが折れたかによって痛み方が異なる場合もあります。そのため、軽症の場合には骨折に気付かないという場合もあります。痛みが増してきてから病院を受診される方も多いですから、症状を知り、可能性があるときには早めに病院を受診しましょう。

肋骨骨折の症状としては、肋骨の部分に痛みがあったり、寝返りをうつと痛みを感じたり、呼吸をしたり咳やくしゃみをすると肋骨あたりに痛みが出たり、といったものがあります。また、体をそらしたときや肩を動かしたりしたときに痛みが強くなったり、深呼吸がしにくくなったり、内臓が痛い感じがするなどの症状も現れます。骨折するような出来事があり、これらの症状が現れたら肋骨骨折を疑いましょう。

肋骨骨折の原因


肋骨骨折は、机やタンスの角にぶつけたときや、咳をした拍子に起きることがあります。また、交通事故や高所からの転落など、強い衝撃を受けたときにも骨折しやすいです。特に強い衝撃が加わって折れてしまった場合は、肺や心臓を傷つけたり、大きな血管を傷つけたりといったリスクも大きくなります。その時は平気だと思っても、後から気になる症状が出てきたら速やかに病院を受診しましょう。

なお、特にスポーツをしている方だと、一回大きな衝撃が加わることだけでなく、繰り返して衝撃が加わることで起きる疲労骨折のリスクがあります。ラグビーなど大きな衝撃を外から受けるスポーツをされる方は、疲労骨折に注意しましょう。また、骨粗鬆症などで骨そのものが弱くなっていると折れやすいので注意が必要です。

骨折を治すためにどんな治療をするのか


治療は保存療法が基本となっています。ヒビが入った程度で、心臓や肺などの臓器を傷付けていない場合であれば、湿布や痛み止め程度の治療で済むことが多いです。痛みがひどいときには胸用のコルセットを用いて固定することもあります。重症の場合には手術が行われますが、肋骨骨折で手術となることはあまりありません。

「湿布や痛み止め程度の保存療法なら病院に行かなくても自分で治そう」と考えてしまう方もいらっしゃいますが、それは危険です。内臓や血管などを傷付けていないか、確認することが必要だからです。肋骨骨折の疑いがある場合には、病院でキチンと診断を受けるようにしましょう。

おわりに:肋骨骨折は付近の臓器を傷つけるリスクも!

特に高齢者や骨粗鬆症で骨がもろくなっている方などはリスクの高い「肋骨骨折」。深刻な場合は周りの臓器を傷つけ、重篤な症状を招く恐れもあるので、肋骨のあたりに痛みを感じたらすぐに病院で治療を受けてください。

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