記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/12/1 記事改定日: 2019/9/4
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ゴルフやラグビーなど、胸のあたりをよく使うスポーツをされている方は、「肋骨骨折」に注意が必要です。今回は肋骨骨折が起きたときの症状や治療法について解説していきます。
肋骨は胸部内臓を覆う骨で、「あばら骨」と呼ぶこともあります。脊椎から内臓を取り囲むように生えている骨で、人間であれば左右に12本ずつ、全部で24本あり、第一肋骨・第二肋骨と第十二肋骨まで名前が付いています。
肋骨には内臓を外の衝撃から守る役割がありますが、肋骨の一本一本は細く、衝撃に対して弱い面があります。そのため、交通事故などの大きな衝撃でなくとも、たとえばゴルフのスイングをやりすぎたり、咳をしたりなど、繰り返し外力が加わることでも折れてしまうことがあります。
肋骨骨折は多くの場合、足や腕の骨折ほどのダメージはなく、回復も比較的早いことが多いです。
肋骨骨折の症状として、上半身をひねったときの痛み、くしゃみや咳をしたときの胸の痛み、呼吸のしづらさや違和感、胸を圧迫したときの痛み、胸の腫れなどがあります。
肋骨骨折は、肺や心臓といった守るべき内臓に突き刺さったり、太い血管を傷つけたりする可能性もあり、そうなると命に関わる恐れもあります。そのため、上記のような症状があれば病院で診てもらうことをおすすめします。
肋骨骨折は軽度であれば、痛み止めや湿布などによる保存療法を行います。ただ、痛みが強いようならバストバンドという胸専用のコルセットで固定すると思います。骨折部位の動きが制限されるため痛みが軽減されますし、動かないことで回復も早くなります。数週間もすればよくなるはずです。ただし、大きな衝撃により肋骨のずれがひどければ手術することもあります。
肋骨骨折を起こさないよう、日ごろから肋骨に過度な負担がかかる動作は控えることも大切です。