盲腸(急性虫垂炎)の手術は安全か!? 入院期間はどのくらい?

2017/10/18

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「盲腸(急性虫垂炎)」の治療、というと手術を思い浮かべる方が多いかと思います。事実、盲腸に対しては手術を行うのが一般的ですが、果たしてどんな手術が行われるのでしょうか。安全性や入院期間はどれくらいなのでしょうか。

こんな症状が現れたら注意


盲腸(急性虫垂炎)で激しい痛みに苦しみ、病院に運ばれるケースも少なくないため、一刻も早く初期症状に気づくことが大切です。

盲腸になるとどのような症状が出てくるかというと、特徴的なものはやはり腹痛です。痛みは、最初は腹部の中心あたりに出てくるのですが、徐々に下腹部の右側に移動してきます。単なる腹痛ではなく移動する痛みであれば、盲腸と考えて良いでしょう。他の初期症状としては発熱、吐き気、便秘などがあります。

子供の場合には、発症しているのに放置してしまうと、穿孔と言って虫垂に穴があき、膿が出てしまいさらに炎症を引き起こす恐れがあります。また高齢者は体力も免疫力も低下しているため、重症化しやすいので注意しなければいけません。

どうやって検査するの?


痛みが移動している場合には盲腸である可能性が高いのですが、似たような症状の病気も多いので、それが本当に盲腸なのかということは病院で検査をするべきです。どのような検査をするのかというと、まずお腹を触って、硬くなっているのか、押したら痛みが出るのかを触診します。

それから採血をし、白血球の数を調べます。盲腸の場合には白血球の数が増加する傾向にあります。ただし、白血球は炎症があれば増加するので、まだそれだけでは確定とはいえません。

さらに、盲腸かどうか確定するために、腹部のX腺検査、CT検査、超音波検査を行います。盲腸であった場合には画像に、便が固くなった糞石や膨張した小腸ガスが見えてくるのですぐにわかります。

手術について


盲腸がある程度進行している場合は、入院して手術をすることになります。

炎症が既に重症化し、合併症が起きてしまっている時に行うのが開腹手術です。お腹を開いて虫垂を切除するので、大きな傷跡が残ってしまい、手術をしたことによる合併症が起きる可能性もあります。なお、麻酔は全身麻酔、半身麻酔がありますが、重症度や患者さんの体力によって異なります。

一方、腹腔鏡手術もあります。こちらは比較的軽度で、合併症がない患者さんに対して行われます。小さく切開した傷口から、電気メスやレーザーを取り付けた内視鏡を入れて、患部を切除します。傷口が小さく、体の負担が少ないので回復が早くなります。ただ、切開した傷がある以上、合併症のリスクがあるのも事実です。一般的に腹腔鏡手術では全身麻酔が用いられます。

術後の経過と合併症


一般的に盲腸の入院期間は、腹腔鏡であれば2~3日、開腹手術であれば1週間です。ちなみに食事は手術から24時間後、つまり翌日になってからというのが基本です。

開腹手術や腹腔鏡手術を行った後は、合併症予防のために抗菌薬が投与されます。合併症の例としては、出血や皮下腫瘍、腸閉塞、腹膜内腫瘍などがあります。そうした合併症が発症してしまったときには新たに薬を投与したり、経過観察をして改善するのを待つことになりますが、重症化するようであれば再手術となります。

おわりに:手術の方法や入院期間は、盲腸の進行度によって異なる

盲腸の進行度によって、手術の種類や入院期間は違ってきます。ただ、いずれも合併症などのリスクはゼロではないため、手術前に専門医からしっかりと説明を受けておくことが大切です。

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