喘息発作の症状と予防のためにできること

2017/10/18

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

日本では、子供であれば全体の約6%、成人であれば約3%が発症しているとされる「気管支喘息(喘息)」。症状によっては風邪と勘違いしてしまうケースも少なくなく、予め代表的な発作症状などを知っておくことが大切です。発作の予防法と併せて、以下で解説していきます。

喘息発作の症状とは


気管支喘息(以下、喘息)はよく知られた呼吸器の病気ですが、その主な発作症状として挙げられるのが、咳と喘鳴(ぜんめい:呼吸をするときに鳴るヒューヒュー、ゼーゼーといった音のこと)、息苦しさ、痰です。多くの場合、喘息の咳は夜間から明け方にかけてひどくなるという特徴があります。

なお、喘息患者の大半に喘鳴の症状がみられますが、中には咳だけが持続的にみられるケースもあります。そのため風邪と勘違いしてしまうケースも少なくありません。

喘息の発作はなぜ起こるのか


喘息患者の気道には、好酸球やリンパ球、肥満細胞といった炎症を促す細胞が常に集まっています。つまり気道が慢性的な炎症を起こしているために刺激に敏感になっており、さらに炎症によって気管支壁も厚くなっているので、気道が狭まりやすくなっています。この気道の状態こそが、喘息発作の原因と考えられています。

多くの場合、喘息発作はハウスダストやペットの毛、ダニの死骸や糞といったアレルゲンを吸い込んだことによって誘発されます。またアレルゲン以外に、タバコの煙や運動、風邪などの感染症、ストレス、排気ガスといった要因によっても喘息発作が誘発されることがあります。

発作を予防することはできるか


喘息発作を予防するために大切なのは、発作を誘発する原因を除去することです。

ハウスダストやダニなどによるアレルギー性の発作の場合は、原因であるアレルゲンを除去する必要があります。生活空間をこまめに掃除することが有効な予防法となるでしょう。また、運動によって発作が起きるのであれば激しい運動を控える、ストレスが原因であれば積極的に気分転換をする、といった対策が効果的です。

発作が起こったときは?


喘息発作が起こったら、病院で処方された発作治療薬をすぐに使いましょう。吸入β刺激薬などの発作治療薬は速やかに気道の腫れと収縮を和らげ、呼吸を楽にしてくれます。そして、楽な姿勢で身体を休めるようにしてください。

ただ、呼吸ができなくなる、唇が青ざめる、脈が異様に速くなる、会話が困難になる、意識が混濁するといった深刻な症状がみられた場合は、発作治療薬の使用と併せ、速やかに救急車を呼びましょう。喘息発作は、呼吸困難によって命を落とす危険性もあります。

なお、患者さん本人が意識不明になったときなどに備え、こういった対処法をご家族や周囲の方に事前に伝えておくことも重要です。

おわりに:喘息発作の原因を特定することが予防の第一歩

気道が慢性的に炎症を起こしている喘息患者は、ホコリやタバコの煙などのちょっとした刺激によっても発作が起こりやすくなっています。適切な予防法を講じるためには、発作を誘発する原因は何かを特定することが非常に大切です。

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