入れ歯・差し歯・ブリッジ それぞれのメリットとデメリット

2017/10/25

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

失った歯を補う治療のことを「補綴(ほてつ)治療」と呼びます。入れ歯やブリッジ、差し歯やインプラントなどがこれにあたります。それぞれのメリットやデメリットについて詳しく解説していきます。

入れ歯のメリットとデメリット


入れ歯には上あごもしくは下あご全ての歯を補う総入れ歯と、1本から2本程度の歯を補う部分入れ歯があります。

入れ歯は短期間で比較的安価で作れるというメリットがある反面、ブリッジやインプラントに比べ咬む力が小さくなってしまったり、食事のときの味や食感を感じにくくなるため、生活の質が下がるというデメリットがあります。また、口を開けたときに周囲の人に入れ歯と気づかれやすく、骨が吸収され痩せやすいことも大きなデメリットといえるでしょう。

ただし、見た目や装着感に関してはレジン(保険適用の素材)から別の素材に変更することで大きく改善できる場合もあるのです。ソフトデンチャーやスマイルデンチャー、シリコーン義歯といわれるような、樹脂製の義歯床(入れ歯の土台部分)の入れ歯は、見た目も目立たず、不自然な装着感も少ないといわれています。
また、残った歯に磁石を埋め込むアタッチメント義歯は、安定感がよく咬む力が維持され、見た目にも優れています。

ただし、これらは保険が使えないため治療費が高額に及ぶというデメリットがあります。

差し歯のメリットとデメリット


差し歯とは、歯の上の部分が欠けてしまったときに、残った歯に金属の土台を埋め込み、そのうえに人工歯を被せる治療法です。比較的安価であり、短期間で治療が済むというメリットがあり、土台にする歯がある程度健康であれば入れ歯よりも咬む力を維持できるというメリットがあります。
ただし、インプラントが骨に直接土台を埋め込むのに対し差し歯は歯に土台を埋め込むため歯がある程度残っていないとできないことがデメリットです。

また、入れ歯に比べれば目立ちにくいかもしれませんが、保険適応の素材(レジン)を使ったものは自然な仕上がりにはほど遠いと感じるかもしれません。見た目にこだわりたいという人は、高額になりますがセラミック製の義歯を選ぶことをおすすめします。

ブリッジのメリットとデメリット


ブリッジとは、なくなってしまった歯の両隣の歯を土台にして、橋を架けるように人工歯を補う治療のことです。入れ歯に比べて違和感が少なく、素材を選べば優れた見た目の仕上がりが期待できます。また、インプラントと違い手術が必要でないため、治療回数が少なくて済みます。

ただし、土台になる歯を削る必要があるため、健康な歯にダメージがあるというデメリットがあります。また、土台になる歯が健康でなければいけないので、抜けた場所によってはブリッジが適応にならないときもあります。土台になる歯には大きな負担がかかるため、割れてしまうリスクもあります。また、歯磨きが行き届かないため、残った歯が虫歯になりやすいこともデメリットです。

インプラントとの違い


インプラントは、骨に直接金属の土台(インプラント)を埋め込み、人工歯を被せる治療法です。固定力が高いため、自分の歯とほとんど変わらない噛み心地が維持でき、見た目も自然で審美性にも優れています。

しかし、顎の骨に埋め込む手術が必要のため治療期間が長期に及び、顎の骨の状態や口腔状態、持病によってはインプラント治療ができない場合もあります。また、基本的には自費診療になるので、治療費は高額です。耐久性と審美性には優れていますが、自身の経済状態なども考慮し、慎重に選択したほうがいいでしょう。

おわりに:入れ歯・差し歯・ブリッジにはそれぞれメリットとデメリットがある。医師と相談しながら自分にあったものを選ぼう

入れ歯も差し歯もブリッジもそれぞれメリットとデメリットがあります。自身の健康状態や経済状態などを考慮しながら、慎重に選択しましょう。また、歯科医によって提案する治療法が違う場合があります。不安があるときは他の医院と比べてみることも大切です。とくに高額な治療やリスクが伴う治療については、デメリットも十分理解したうえで治療を開始するようにしてください。

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