健康診断の尿検査から、どんなことがわかる?

2017/10/23

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

会社などの健康診断で、必ずやるといっても過言ではない「尿検査」。では、尿検査を行うと、結果からどんなことがわかるのでしょうか?尿検査でのポイントや、数値異常のときに考えられる病気などを解説していきます。

尿の中にはどんなものが含まれている?


健康診断では様々な検査が行われますが、必ずといっていいほど含まれるのが尿検査です。尿検査では様々な病気の可能性を調べることができるのですが、そもそも尿の中にはどんなものが含まれているのでしょうか。

まず、尿の主成分は水です。尿の約98%が水でできています。そして残りの約2%が、タンパク質を代謝する際に生じる尿素です。またそれ以外にも微量ではありますが、塩素、ナトリウム、カルシウム、尿酸、アンモニアなどが含まれています。

ただ、短時間に水を大量に摂取した場合などはほぼ100%が水となりますし、逆に水分が足りなければ多少割合は変わってきます。

健康診断の尿検査で、どんなことがわかる?


尿検査においてポイントとなるのは、本来混じっていないはずの糖分や血液などがないかどうかです。これらの成分は極めて微量に含まれているものではありますが、最近では医学の発展により、かなりの精度で検出することができるようになっているのです。

糖分や血液などが混じっていたり、数値が異常だったりしたときに疑われる病気については、以降で解説していきます。

尿検査の結果、数値が異常だった場合


健康診断の尿検査で数値が異常だった場合によく疑われる病気には、糖尿病や腎機能の低下などがあります。

まず、糖尿病の疑いがある場合は尿から糖が検出されます。糖は通常なら身体に必要な成分として腎臓で再吸収されるので、尿の中からは検出されないのですが、糖尿病などで腎臓の機能が低下している場合や血中の糖の濃度が腎臓の処理機能を超えて高い場合などには、吸収しきれず尿に残ってしまうことがあります。

また、他には尿の中から血液やタンパク質が検出されることもあります。血液が検出される場合は腎臓や尿管、膀胱などの病気の疑いがあり、タンパク質が検出される場合は急性または慢性の腎機能障害の疑いがあります。

検査結果で「再検査」や「要精密検査」と出たら


健康診断の尿検査で、再検査や要精密検査という結果が出たら、その指示通りに再検査や精密検査を受けることが大切です。健康診断での尿検査は病気を発見する足掛かりとしては優れたものではあるのですが、この検査だけで正式な診断ができるわけではありません。正確な診断のためには、さらに詳細な検査や問診などをしてもらう必要があります。

おわりに: 特定の病気を早期発見するために欠かせないのが「尿検査」

尿検査は、尿に本来混ざっていないはずの物質がみられるかどうかをチェックし、特定の病気を早期発見するために重要なものです。尿検査は腎臓病や糖尿病などの大きな病気を割り出す手がかりとなることもあるので、もし「再検査」となった場合は、早めに病院で精密検査を受けるようにしましょう。

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