突然、血便が出るのはなぜ? どうすれば症状を改善できる?

2017/11/22

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

便に血が混じる「血便」。びっくりされる方も非常に多い排便トラブルのひとつですが、何が原因で血便が出てしまうのでしょうか?考えられる原因や対処法を疾患別にまとめました。

血便とは

血便とは、文字通り便に血が混じっている状態のことを言います。トイレットペーパーで拭いたときに血がついていることで血便が出たとわかることが多いのですが、大量の血がついていたりすると、多くの人が大変な病気になったのではないかとびっくりしてしまうようです。

血便には、便の表面にだけ血がついているものと、便の中にも血が混じっているものと2種類あります。便の表面にだけ血がついている場合は、痔が原因であることが多いのでそれほど慌てることはありませんが、便の中にも血が混じっているような場合は、気を付ける必要があります。

また、血の色も重要です。血の色によって血便の理由がわかることが多いからです。たとえば、血の色が黒色に近い場合は胃や十二指腸などの上部消化器官が原因の出血である可能性があり、暗い赤色から鮮血の場合は小腸や肛門などの下部消化器官が原因の出血である可能性があります。このように血の色でも色々なことがわかるので、血便があったときはよく確認しましょう。

血便が出る原因は

血便が出る原因は出血箇所によって異なります。

たとえば、胃に問題があって出血する場合は、胃潰瘍による出血や胃がんによる出血などがあります。胃潰瘍というのは、胃酸が過剰に分泌され胃の中の壁を傷つけてしまうことをいいますが、その際には胃が激しく痛み、出血の症状が伴うこともあります。胃がんの場合は、食後に胃が痛くなったり、消化不良などがあり、症状が進行してくると吐血したり、血便が出るようになります。

また、菌感染による胃腸炎などが原因で出血することもあります。感染症胃腸炎はウイルスや細菌に感染したことが原因で発症する胃腸の炎症で、細菌の毒素によって胃腸がただれて出血します。このような胃や腸などの病気が原因で血便が伴う場合は注意が必要で、命の危険が伴うことも少なくありません。

しかし、痔などが原因の場合は、命にかかわるような危険性はありません。痔にはいぼ痔と切れ痔がありますが、どちらの痔が原因であったとしても、血便となる可能性があります。

血便が出たときの対処法

血便が出たときの対処法ですが、まずはしばらく様子を見て、改善されないことを確認しましょう。改善されるようでしたら問題はありません。切れ痔などが原因である場合も、特に慌てることはありません。肛門周辺に痛みがあり、トイレットペーパーにも血がたくさんつくので痔が原因の場合は、比較的わかりやすいです。

しかし、それ以外が原因と考えられるような場合や、症状が改善しない場合は、速やかに病院に受診することをおすすめします。病院では便の検査を行うことになりますが、口頭でも血便の様子を説明できるようにしておくと良いでしょう。受診先は内科や消化器科、肛門科などになります。

なお胃潰瘍や胃腸炎などが原因である場合は、ピロリ菌の治療を行ったり、腸内環境を整えることで症状が改善されたり予防したりすることができます。日ごろから善玉菌である乳酸菌を意識的に摂取したり、善玉菌の餌となる野菜を多く食べるように心がけると、腸内環境を改善することができるでしょう。

おわりに:形状や血の色によって、考えられる血便の原因はさまざま。深刻な病気のサインであることも

便の表面に血がついているのか、中に血が混じっているのか、そして血の色によって考えられる血便の原因は変わっていきます。血便が出たら、まずは落ち着いて便を観察することが大切です。あまりにも血便が続いたり、便の中に血が混じったりしている場合は、深刻な病気の可能性もありますので、病院で検査を受けるようにしてください。

 

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