筋肉痛を早く治すには、どんなことをすればよい?

2017/11/17 記事改定日: 2018/6/1
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

激しい運動のあとの筋肉痛に悩まされたことがある人も多いと思いますが、筋肉痛のつらさを早く解消する方法はあるのでしょうか。この記事では、筋肉痛の原因と回復方法について解説しているので、今後のトレーニングの参考にしてください。

筋肉痛が起こるのはなぜ?

激しい運動をすると翌日悩まされることになるのが筋肉痛です。酷いときには身体を動かすこともままならなくなるほどの痛みが現れ、辛い思いをしたことがある人もいると思います。

筋肉痛が起こる原因は完全には解明されていないのが現状です。しかし、運動によって傷ついた筋線維から発生した炎症物質が大きく関係しているという説が有力視されています。従来は乳酸が筋肉痛を起こすという説が有力視されていましたが、この説に関しては現在は否定的な意見が増えています。

筋肉痛を早く治したい! おすすめの方法は?

筋肉痛は段階的に有効とされる治し方が違います。
運動した直後は筋肉が熱を持っているため、すぐにアイシングするようにしましょう。ただし、アイシングは運動をしてから1日程度を目安とし、それ以降は温めたほうがいいといわれています。

また、最近は「アクティブ・レスト」という考え方も重要視されています。筋肉痛を発生させる原因物質はわかっていませんが、筋肉痛が残っているときにあえて軽い運動をすることで血流を促し、疲労物質を代謝させ回復に必要な酸素や栄養を供給させることで筋肉痛がはやく治ると考えられています。

もちろん、動けないほどひどい痛みがあるときや、トレーニング後すぐに起こる筋肉痛は休息が一番の回復手段になるので、ペースを考慮しながら取り入れてみてください。

湿布を貼ってもいいの?

湿布薬には、抗炎症作用のある成分が多く含まれています。そのため、筋肉痛に対して湿布を使用することで痛みを軽減することが可能です。しかし、筋肉痛を根本から治すわけではなく、筋肉の修復が行われない限りは湿布の有効成分の効果が切れると、痛みは再発します。

また、湿布は有効成分が皮膚から緩やかに吸収されるため、通常のロキソニン®などの消炎鎮痛剤の内服よりも副作用は少ないといわれています。しかし、一度に必要以上の湿布を貼ると、内服薬と同等の有効成分が体内に吸収されることがわかっています。このため、胃の荒れやアレルギー症状などの副作用が現れることがあります。
筋肉痛は広範囲に痛みが生じるものですが、湿布の過度の使用は非常に危険ですので控えた方が無難です。

筋肉痛を早期回復を促す栄養素は?たんぱく質だけではダメって本当?

筋肉痛を回復するためには、損傷した筋肉を補うための栄養素を積極的に摂取することが重要です。
そのために必要不可欠な栄養素がたんぱく質です。筋肉はたんぱく質で構成されています。摂取したたんぱく質の一部は損傷した筋肉の回復に使われることになるので、痛みの早期回復が期待できます。痛みから早く解放されます。

また、筋肉の回復に有効とされている栄養素がビタミンB群です。ダメージの回復には代謝をよくすることが有効ですが、この代謝を促進してくれるのがビタミンB1とB6になります。玄米や豆類、豚肉やうなぎ、魚介類などを積極的に食べるようにしましょう。

炭水化物も必要!

炭水化物は私たちの体のエネルギー源となります。炭水化物摂取が極端に少ない場合には、エネルギーを作り出すために筋肉に蓄えられているグリコーゲンが分解されるようになりますが、この状態が続くと筋肉量が低下して、いわゆる「筋肉の痩せ」が生じます。

ダイエットのために糖質制限をしている人もいると思いますが、過度な糖質カットは筋肉量を減らすことにつながり、筋肉痛の改善を遅らせることもあるので注意しましょう。

どうすれば筋肉痛を予防できる?

筋肉痛を完全に予防することはできませんが、ストレッチなどを入念に行うことで筋肉痛をある程度防ぐことができる場合があります。また、運動後にアイシングして炎症物質の産生を抑えることも筋肉痛の防止に役立つことがあるといわれています。
また、疲労回復のために、たんぱく質やビタミン類、ミネラルといった栄養素を積極的に摂取して損傷した筋肉も素早く修復することも、結果的には筋肉痛の予防につながるかもしれません。

ただし、しっかりトレーニングをすれば、ある程度の筋肉痛は起こるものです。筋肉を鍛えるために筋肉痛は必要不可欠と割り切り、回復に努めることも重要になってくるでしょう。

おわりに:ある程度の筋肉痛はトレーニングや運動にはつきもの。運動量の調整と筋修復の対策で乗り切ろう

きちんとしたトレーニングと筋肉痛はセットであり、どんな人でもしっかりとトレーニングすればある程度の筋肉痛は起こるものです。痛みが過度になり過ぎないように運動量や負荷を調整しながら、筋肉を修復するための対策を徹底し、筋肉痛のつらさから早く逃れられるようにしましょう。

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