泣き入りひきつけとは ~ 赤ちゃんが大泣きした後に出る症状 ~

2017/10/31

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

赤ちゃんが大泣きした後、痙攣を起こしてびっくりしたことはありませんか?それは「泣き入りひきつけ」という、赤ちゃんによく見られる症状のひとつです。以降で具体的な症状や原因、対処法などを解説していきます。

「泣き入りひきつけ」とは?

泣き入りひきつけは、憤怒痙攣とも呼ばれ、かんしゃくを起こした際にひきつけ症状を起こした状態を指します。3歳までは泣き入りひきつけになりやすく、珍しい症状ではありませんが、初めてそれを見た保護者の方は慌ててしまうケースも少なくありません。

年齢が上がってくると泣き入りひきつけは起こりにくくなり、いつの間にかこうしたひきつけを目にすることがなくなります。そのため、一過性の疾患とも呼ばれています。

泣き入りひきつけの症状ってどんなもの?

泣き入りひきつけの症状には、青色失神と白色失神の2つがあります。大多数を占めるのが青色失神です。かんしゃくを起こして激しく泣き叫ぶことで呼吸がうまく行われず、無呼吸の状態になってしまいます。すると、体が固まった状態となり、手と足が硬直し震え始め、痙攣症状を引き起こします。顔色が悪い、白目をむく、唇が青くなるなどの症状もみられます。

白色失神は、大きな音、声を聴くなど普段は経験しないことに直面したことで、恐怖に感じて興奮状態になってしまい、迷走神経反射と呼ばれる現象を起こします。具体的には、自律神経に乱れが生じて血圧が下がったりする症状が特徴で、泣き叫んでいないのに泣き入りひきつけを起こすのが特徴です。

大泣きした後にひきつけを起こすのはどうして?

基本的には、激しく泣き叫んだことが泣き入りひきつけの原因です。泣き叫ぶ時に息を吸うことを忘れ、常に息を吐いている状態が続き、脳が無酸素状態になったことによって引き起こされます。一過性であり、脳にダメージこそありませんが、意識の消失や脱力、痙攣がみられる場合もあります。ただし詳しいメカニズムはまだわかっていないというのが実情です。

遺伝で受け継ぐケースも多く、感情の起伏が激しい、頑固、自我が強いなどの性質を持つ乳幼児も泣き入りひきつけになりやすいとされています。まだ小さい子供は脳の発達が未熟であり、感情のコントロールができないのもひとつの要因です。

泣き入りひきつけを起こしたら、どうすればよい?

泣き入りひきつけの対処法ですが、発作時に危険が及ばないよう、周囲に危ないものを置いておかないことが大事です。また、泣かせたら泣き入りひきつけをおこすからといって、過度に甘やかすのはかえって逆効果です。子供は「泣きそうになれば何かくれる」と思い込んでしまい、それが余計になく状況を誘発することにもなってしまうからです。

また、叱責をする場合も怒鳴り声をあげたり、物音でびっくりさせたりすると、こうしたひきつけを引き起こす要因となります。そして痙攣が始まったら、治まるまで様子を見てください。子供の体を揺らすような行為は脳にダメージを与える恐れがあるので、やめましょう。

おわりに:泣き入りひきつけは一過性のもの。心配はいらないが、過度な刺激を与えないように配慮を

大泣きした後に痙攣を起こしたり、顔色が急激に悪くなったりする「泣き入りひきつけ」。初見では突然のことにびっくりされる保護者の方も非常に多いですが、一過性のものであり、脳にダメージを与えるものではないので心配はいりません。基本的には激しく泣いたことによって引き起こされる症状なので、子供を過度に刺激するような行為は避けてあげるようにしてください。

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