椎骨脳底動脈循環不全の症状とは!?どんなサインに注意すればいい?

2017/10/31 記事改定日: 2018/12/12
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

椎骨脳底動脈循環不全とは、何らかの原因で椎骨動脈の血流が阻害され脳に血液が行き渡らなくなることで発症する病気です。悪化すると失神などの深刻な発作が起こることがあります。
この記事では椎骨脳底動脈循環不全についての基礎知識を紹介しています。

椎骨脳底動脈循環不全とは

椎骨脳底動脈循環不全とは、首の後ろ側を通っている脳に血液を送る椎骨動脈が狭窄することで、脳に十分な血液が運ばれなくなる病気です。

脳には、無数の血管があり、血流に乗って酸素と必要な栄養素を運んでいます。
この循環が正しく行われないと、脳幹や後頭葉、小脳などに酸素が運ばれなくなり、機能障害が出てしまいます。
脳のこれらの部分は、意識や協調運動、視覚など日常生活において重要な役割を果たしているので、血液循環に異常が起こると意識や視覚に問題が起こるようになります。

椎骨脳底動脈循環不全は、椎骨脳底動脈循環障害や、後方循環虚血、椎骨脳底動脈虚血などとも呼ばれており、これらの総称を椎骨脳底動脈循環不全と呼ぶこともあります。

椎骨脳底動脈循環不全は、何が原因で起こるか?

椎骨脳底動脈循環不全にはさまざまな原因がありますが、50代以上に多く見られることから、加齢が関係していると考えられます。
また、糖尿病や脂質異常症、高血圧症などによって動脈硬化が進んでいると、椎骨脳底動脈循環不全を発症しやすいとされています。

ほかにも、椎骨動脈が解離してしまったり、加齢によって姿勢が悪くなることで頸椎が変形してしまうことが原因になっている場合もあり、脳卒中などを発症によって椎骨脳底動脈循環不全を併発するケースもみられます。

生まれつきの問題が原因のことも

生まれつき椎骨動脈が細く、血液を十分に運べない場合は、上記の条件が揃うと余計に椎骨脳底動脈循環不全を引き起こしやすくなるとされ、さらに年齢に関係なく、怪我や身体的な外傷を負っていることなどが発症の要因になることもあります。

椎骨脳底動脈循環不全の症状

椎骨脳底動脈循環不全を発症することで影響を受ける脳の部分も人それぞれであり、症状の出方や重度は人によって違います。

まず、一般的な症状として、めまいや視界がぼやけ、二重に見えたりすることが挙げられます。
激しい眠気に襲われたり、身体が動かしづらいなどの自覚症状が現れることもあり、初期の頃は数分間しか起こらなかった症状も、悪化するにつれ1日中悩まされるようになっていきます。

ひどくなると、何もないところで突然転倒してしまったり、ろれつが回らず会話が成立しなくなってしまうこともあり、手足に違和感を覚えるようになったり、しびれやチクチクと刺される感覚を覚えることもあります。

さらに重症化すると、失神して意識消失してしまうこともあります。

注意すべき症状とは

椎骨脳底動脈は、主に小脳や脳幹、後頭葉の一部などに血流を提供しています。このため、この部位の循環不全が生じて血流が低下すると以下のような症状が現れます。思い当たる症状がある場合は、なるべく早く病院を受診するようにしましょう。

  • 体が浮くようなめまい
  • 吐き気を伴うめまい
  • まっすぐ歩けない
  • 手足の脱力やしびれ
  • 言葉が出てこない、話せない
  • 片方の目が見えなくなる
  • 物が二重に見える

椎骨脳底動脈循環不全は、どうやって治療する?

まず薬で血液をさらさらにするなどして、血液の流れがを良くなるように治療を施す必要があります。また、動脈硬化が原因となっていることも多いので、その可能性を取り除きます。その他薬を服用や糖尿病や脂質異常症などがある場合は、それに対する治療も必要です。

脳血管内の治療として、カテーテルやメッシュの管を使って血管を広くし、血流を良くする方法があります。

脳梗塞のリスク軽減

椎骨脳底動脈循環不全を発症していると、脳梗塞の可能性が高くなるので、予防的な治療も必要になります。
その中でもとくに大切なのが生活習慣を見直すことです。適度な運動を行い、脂の多い食事を控えるようにしましょう。血糖値と血圧が高すぎたり、高低差が激しいなど異常があればコントロールすることが重要です。喫煙者は禁煙に取り組むことをおすすめします。

おわりに:ただのめまいと軽く考えるのは危険。とくに中高年は注意しよう!

椎骨脳底動脈循環不全の原因はまだはっきりとわかっていませんが、加齢や糖尿病、高血圧などの生活習慣病が関係していると考えられています。
症状の出方は人によって違うので、初期の頃は軽い症状しか出ない人も少なくありません。
しかし悪化すると失神などを起こすこともあるため危険です。疑わしい症状があるときは、必ず病院で検査してもらいましょう。また、脳の血管の障害を予防するためにも、健康な食事と規則正しい生活習慣を過ごすように心がけてください。

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