女性が頻尿で悩む原因は? どうすれば解消できる?

2017/10/31

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

更年期にさしかかったあたりから、女性に徐々に増えてくる「頻尿」。女性の頻尿は、いったいなにが原因で引き起こされるのでしょうか?解消するにはどうすればいいのでしょうか?

女性が頻尿で悩む原因となるものは?

排尿は2時間に1回くらいのペースが通常ですが、1時間に1回以上のペースの場合、頻尿の可能性があります。昼間8回、夜間2回以上は頻尿だと考えられています。

頻尿は女性に多い症状のひとつではありますが、女性の場合、頻尿の原因は冷えであることが多いです。下半身が冷えると特に頻尿になりやすくなります。また、カフェインの摂取や緊張、ストレスも頻尿の原因となります。

そして膀胱炎も、頻尿を引き起こす原因のひとつです。膀胱炎になると膀胱の感覚が鈍ったり、敏感になったりするので尿意を止めることが難しくなります。また、過活動膀胱(自分の意志とは関係なく膀胱が勝手に収縮する状態)も頻尿や尿漏れの原因になります。

ほかに、女性特有の頻尿の原因としては骨盤底筋のゆるみがあります。子宮や膀胱などの内臓を支えている骨盤底筋が妊娠、出産、加齢、閉経、運動不足などを原因として収縮が緩み、頻尿を引き起こすことがあります。

膀胱炎の症状と治療法

膀胱炎とは、膀胱の粘膜に炎症が起こっている状態で、女性の5人に1人は膀胱炎といわれています。特徴的な症状は頻尿と排尿時の痛みで、ほかにも尿が濁ったり、血液が混じったりすることもあります。慢性膀胱炎の場合には尿に白い浮遊物が混じったり、体のだるさを感じたりします。

治療方法ですが、慢性の膀胱炎でも急性の膀胱炎でも、抗菌薬による薬物療法を行うのが一般的です。この抗菌薬の服用によって多くの場合は症状が軽減しますが、再発する可能性も高い病気なので生活習慣にも注意が必要です。局所を清潔に保ち、排尿を我慢しないようにしましょう。なお、膀胱炎の原因のほとんどは細菌感染によるものなので、水をたくさん飲んで排尿を促進し、尿で細菌を洗い流すというのも有効です。

過活動膀胱の症状と治療法

過活動膀胱の症状としては、膀胱にたまった尿量と関係なく、急にトイレに行きたくなる衝動に駆られたり、我慢すると漏らしそうになったりすることがあげられます。

治療方法としては薬物療法が一般的です。神経からの伝達物質であるアセチルコリンに働きかけ、膀胱の収縮を抑える抗コリン薬を処方します。また、生活指導や排せつ介助による生活習慣の改善や、膀胱や骨盤底筋を鍛えるトレーニングも有効です。そのほか、鍼灸治療を推進したり、漢方薬を処方する医療機関もあります。

骨盤底筋のゆるみを改善するには

骨盤底筋を鍛えると、頻尿の対策に効果的とされています。また、骨盤底筋は子宮や膀胱を支えている内臓ですので、鍛えると体幹が安定してシルエットも美しくなるというメリットがあります。

骨盤底筋を鍛える方法としては、フィットネスのレッスンや鍼灸、整体マッサージなど様々な種類がありますが、ここではおすすめの手軽な運動方法をご紹介します。

まず、ロール状にしたタオルをイスの中央に置き、その上にまたがるようにして座りましょう。このとき、尿道と膣口、肛門がタオルに当たっていることを確認しつつ、背筋はしっかり伸ばし、姿勢がぶれないようにしてください。この体勢で、尿道と肛門をキュッと締め上げるようにしてください。一日3回、3セット行うのがおすすめです。

おわりに:頻尿の原因に合ったケアを

女性の頻尿の原因は、冷え、膀胱炎や過活動膀胱、骨盤底筋のゆるみなどさまざまです。原因に合ったケアを行っていきましょう。

この記事に含まれるキーワード

女性(71) 治療(464) 原因(612) 症状(560) 骨盤底筋(8) 頻尿(40) 膀胱炎(71) 過活動膀胱(8)