記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/11/20 記事改定日: 2019/9/25
記事改定回数:2回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
足の裏が痛いとき、筋肉痛を疑いますか?もちろん、筋肉痛の可能性もゼロではありませんが、その痛みは別の原因があるかもしれません。
この記事では足の裏の痛みの主要な原因ともいえる足底筋膜炎について解説しています。
足の裏の筋肉だけ筋肉痛になることはほとんどありません。
足の裏の痛みのほとんどは筋肉痛以外が原因であり、そのひとつが足底筋膜炎です。
足底筋膜炎とは、足の指の付け根からかかとまで膜の様に張っている腱組織(足底筋膜)に小さな断裂が起こり、炎症による痛みが発生する症状です。
足底筋膜炎になると、歩くときに足の裏に痛みが走ったり、走ったり跳ねると強い痛みが出ることが多く、かかとのすぐ前や土踏まずなどに痛みが起こりやすいです。
痛みはかかとから始まり、かかとから遠くなるほど症状が出るのが遅くなる傾向があります。
足底筋膜炎の痛みが出ているときには、まず安静にすることが大切です。痛みがあるのに無理をして歩いたり、運動を行ってしまうと炎症が悪化するためです。
また、足底筋膜にダメージがある状態のまま放置しておくと、回復しないまま再発を繰り返す恐れがあります。安静にしていても症状が改善しない場合は、整形外科を受診しましょう。
整形外科での治療は対症療法が中心になります。痛みを抑えるため、非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDs)や湿布剤を使用します。
また、痛みが強い場合には超音波などの物理療法などを利用することもあるでしょう。炎症がこれ以上ひどくならないように、テーピングや装具の使用を指導される場合もあります。
足底筋膜炎は再発するケースが多く、再発を繰り返す人も少なくありません。予防のためには、日常生活で足に余計な負担をかけていないかを見直す必要があります。
特に激しい運動を行っていないのに足底筋膜炎になってしまう場合は、履いている靴や歩き方に問題があるかもしれません。
足にフィットした靴を履き、足に負担がかかるようなハイヒールや靴底が柔らかすぎたり硬すぎるような靴はなるべく履かないようにしましょう。
歩くときは、かかとから着地し、土踏まずの先の付け根辺りが接地するように歩くように心がけてください。
また、足の裏が痛いと感じた段階で休息をとることも大切です。痛いときにマッサージすると悪化する可能性があるので、マッサージする前に必ず医師に確認することをおすすめします。
足の裏の痛みには、足底筋膜炎以外にも以下のようなケガや病気が原因のことがあります。
足底筋膜炎は安静にしておけば自然に治ることもありますが、病院での治療が必要なものもありますので、痛みが続くときはできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。
足の裏が痛むときは、筋肉痛よりも足底筋膜炎の可能性があります。足底筋膜炎で痛みがあるときは、安静にすることが大切です。安静にしても良くならない場合は、早めに整形外科を受診し、適切な治療をしてもらいましょう。