真珠腫性中耳炎とは ~ 耳の奥に丸い塊ができる病気 ~

2017/11/10

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

真珠腫性中耳炎とは、鼓膜が変形したところに耳垢が溜まり真珠のような耳垢を形成してしまう病気です。この病気は、原因から予防することが大切ですが、原因とはいったいなんなのでしょうか?真珠腫性中耳炎の原因や症状など基礎知識を紹介しています。

真珠腫性中耳炎とは

子供に多い病気の一つとして中耳炎があります。中耳の部分で炎症が起こる病気です。鼻とつながった通路・耳管があり、風邪を引いてウイルスや細菌が入ってくることで発症します。子供は耳管が未発達で短いためなりやすいのですが、実は大人もならないわけではありません。気になる症状を感じたら耳鼻科で治療してもらいましょう。

また、中耳炎を何度も繰り返していると真珠腫性中耳炎という病気になる可能性があります。耳垢が鼓膜の奥で堆積したものが真珠のように見えることからこの名が付いています。鼻をすするクセがあるという方は特に真珠腫性中耳炎になりやすいとされているので注意しましょう。

真珠腫性中耳炎の症状

中耳炎になると耳鳴りや痛み、発熱、耳だれ、聴力の低下といった症状が現れます。真珠腫性中耳炎になると骨の破壊も起こるためさらに痛みは強くなり、難聴やめまい、顔面神経麻痺など症状はさらに重くなります。そのまま放置すると髄膜炎や脳膿瘍など生命に関わるような病気に発展する恐れもあるのです。

真珠腫性中耳炎は、鼓膜の一部が奥に入り込んで袋状になり、その中に耳垢が溜まり真珠のような耳垢を作ります。真珠腫の周りを丁寧に清掃して抗菌薬などで薬物治療を施せば一旦症状が治まりますが、再発や増殖する危険性は高いとされます。そのため、外科手術で真珠腫の完全除去・鼓膜の再形成が提案されることもあるでしょう。

真珠腫性中耳炎の原因からみる予防法とは

中耳炎は鼻の細菌が中耳に届くことで発症します。これは鼻すすりが原因になることもあるので、鼻すすりの癖がある人は止めるようにしましょう。

また、中耳炎を繰り返すことも真珠腫性中耳炎の発症要因になるので、中耳炎は早めに治療をするようにして、再発しないように普段から免疫力を保つように気をつけることが大切です。大人も中耳炎になることはあるので、耳のトラブルが多い人や風邪を引きやすい人、不規則な生活で免疫が落ちている人は注意する必要があるでしょう。。

どうすれば真珠腫性中耳炎が治るのか

中耳の中に出来た真珠腫が原因ですから、これを取り除かなければ症状は完治しません。麻酔を行った上で外科手術を行います。真珠腫は鼓膜の一部が変化したもののため、鼓膜を元通りぴんと張る手術もすることになります。

術式は、外耳道を大きく削開するオープン法、耳の後ろの乳突洞のみを削開するクローズ法、外耳道を削って真珠腫を摘出した後に軟骨や筋肉の膜を使って外耳道を再建する外耳道再建法などあり、それぞれにメリットデメリットあります。担当医師から事前説明をしてもらい、十分納得したうえで手術を受けるようにしましょう。

おわりに:中耳炎を繰り返すと真珠腫性中耳炎になりやすくなる。生活習慣を見直して中耳炎を予防しよう

真珠腫は、中耳炎を繰り返すことが原因になることもあります。生活習慣を見直して、中耳炎にならないように注意しましょう。また、中耳炎になったときは早めに治療をすることでリスクを減らせます。治療を長期化させないためにも、耳に違和感があるときはすぐに耳鼻科に相談することをおすすめします。

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