記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
骨粗鬆症は子供の頃の骨密度が高ければ高いほどなる確立が低いといわれています。
「子供の骨密度を上げる」というと大変そうに思えるかもしれませんが、実は簡単な生活習慣で、子供の骨密度を高くすることができます。
この記事では、子供の骨密度の発達のために意識したいポイントを紹介していきます。
小児期に強い骨をつくり骨密度を上げるには、以下のようなものを摂るようにしましょう。
強くて健康な骨を作るためには、以下のような栄養素が必要です。
私たちの体には約1kgのカルシウムが含まれていて、この約99%は骨や歯にあります。
このカルシウムの大半は、小児期と思春期の間に貯蔵されます。
カルシウムは、ほかのどの時期よりも早く骨が成長する思春期に特に欠かせない栄養素です。11歳から18歳までの若年者が、1日に必要なカルシウム摂取量は800~1,000mg、成人では700mgです。
ビタミンDは食品からのカルシウムの吸収率と骨へのカルシウム沈着をアップさせる作用を持ちます。このため、骨粗鬆症を防ぐにはカルシウムの摂取だけでなく、十分なビタミンDの摂取も必要とされています。
ビタミンDは食品にも含まれていますが紫外線を浴びると体内で生成することもできます。食品のみからビタミンDを十分量補うのは困難な場合もありますので、子供には1日30分~1時間程度を目安に外遊びなどをさせるようにしましょう。
骨に適度な負荷がかかると細胞が活性化されて骨密度が上がることが分かっています。
丈夫な骨を作るには、子供の頃からかけっこやジャンプをする球技や遊具遊びなど骨に刺激を与えるような運動をさせてあげるとよいでしょう。
人間の骨密度のピークは、18歳から25歳の間に起こり、その後は下降の一途をたどっていくことになります。骨量が減り始めると、もう増加させることはできないため、子供の頃に骨をしっかりと成長させておくことが重要です。
将来のためにも、子供には骨密度を上げるための食事と運動をさせるように促しましょう。