外反母趾はセルフケアで治せる?病院ではどうやって治療するの?

2017/11/13 記事改定日: 2019/12/16
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

外反母趾とは、足の親指が小指側に曲がってしまい、根元に痛みが生じる疾患です。女性に多いとされている外反母趾を治す方法はあるのでしょうか。
この記事では、外反母趾の治療方法やセルフケアについて解説しています。

外反母趾ってどんな状態のことなの?

外反母趾とは、母趾(足の親指)が外側(小指側)に反ってしまっている状態を指します。第2趾(足の人差し指)の方向に「く」の字に曲がり、足の親指の付け根の骨が内側(反対の足側)に突出することで、「バニオン」という「たこ」ができることがあります。

足の親指の付け根や靴にあたる内側の突出部に痛みが出やすいですが、悪化すると第2趾、第3趾の付け根の裏や足の甲に痛みが生じることもあります。

外反母趾になった人すべてが生活に支障をきたすわけではありませんが、ひどいときには歩行困難になることもあるので注意が必要です。

なお、外反母趾は、ハイヒールを履くなどの「足に負担をかける行為」が原因になることが多く、発症者数も女性の割合が圧倒的に多いといわれています。

外反母趾におすすめのセルフケアは?

外反母趾で変形してしまった骨自体が元通りになることはありませんが、セルフケアである程度症状を軽くできることがあります

また、セルフケアは発症予防にも役立つので、今のところ外反母趾ではないという人も、以下のようなセルフケアを覚えておいたほうがいいでしょう。

つま先がゆったりとしたヒールの低い靴を履く

  • 先が細い靴
  • かかとが高い靴

を履いていると、足の指の付け根に負担がかかやすく、外反母趾の症状が悪化しやすいです。足の指の付け根にフィットし、指先には動かせる程度のゆとりがある靴を選ぶようにしてください。
ただし、足の指の付け根がゆったりし過ぎているのもよくありません。ショップのスタッフさんなどに相談しながら、きちんとフィットした靴を選びましょう。

足の指でじゃんけんをする

足の指を開いたりぎゅっと閉じたりとグー・チョキ・パーの動作を行うことで、外反母趾の予防や痛みの軽減ができる場合があります。
ただし、痛みが出るまで動かしたりするのは厳禁です。痛みが出ない範囲で、毎日継続するようにしてください。

足でタオルを引き寄せる運動をする(タオルギャザー)

タオルギャザーとは、椅子などに腰掛けて足の指を動かしながら、床に広げたタオルを自分のほうへ引き寄せる運動です。すぐに効果がわかるわけではありませんが、足の指の鍛えることで、関節にかかる負担を減らせることが期待できます。

輪ゴムを使って足先を開く運動をする

両方の足の親指に輪ゴムをかけ、引っ張り合うように足先を開きます。
この運動も足の指を鍛える効果があります。

インソールを使う

外反母趾では、足の裏のアーチが崩れ、偏平足になっていることがあります。足底板(アーチサポート)と呼ばれるインソールを靴の中に敷くことでアーチを作ることで、外反母趾の悪化を予防したり痛みを抑えられることがあります。

テーピングをする

専用のパッドやテープなどを足に装着し、足の動きをサポートしたり痛みを感じにくくしたりします。
ただし、矯正効果はあまり期待できず、あくまでも痛みを抑えるため一時的な処置になります。

病院では、外反母趾をどうやって治療するの?

外反母趾が進行すると、歩行時に強い痛みが生じたり、関節が大きく突出することでサイズの合う靴がなくなるなど日常生活に大きな支障を引き起こすことがあります。

このような場合には医療機関での治療が必要になることも珍しくありません。
医療機関で行う治療法としては、足のアーチの形を整えて足の親指にかかる負担を軽減するため足底板などを用いたアーチサポート療法、関節の拘縮を防ぐためのテーピング療法などの保存的な治療が行われます。

しかし、これらの治療で効果がない場合は、突出した骨の一部を切除して足の形を元に戻す手術が必要になることもあります。

外反母趾は早めの段階で保存的治療を行えば、手術が必要になるような重症化を防ぐことができますので、痛みなどがある場合は放置せずにできるだけ早く病院に相談するようにしましょう。

おわりに:セルフケアで痛みが治まらないときは病院での治療を検討しよう>

外反母趾が原因で起こる痛みには個人差があり、日常生活に影響しない程度の人も多いです。セルフケアである程度の改善がみられることもあるので、この記事を参考にしながら取り組んでみてください。

ただし、セルフケアで改善しない場合や、歩行に支障をきたすほど痛みが強い場合は医療機関での治療が必要な場合もあります。我慢しすぎは禁物です。早めに病院を受診し適切な治療を受けるようしましょう。

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