舌がんになる原因と、口内炎との違いについて

2017/11/20

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

がんの一種である「舌がん」。その特徴的な症状が、口内炎のようなものができるということです。では、舌がんの腫瘍と普通の口内炎はどう違うのでしょうか?以降で解説していきます。

舌がんとは

舌がんは、舌にできる悪性腫瘍のことです。歯肉がんや口蓋がんなど、口の中に発生するがんのうち最も多く発生するもので、口の中にできるがんのおよそ6割が舌がんとされています。また、中高年や高齢者だけでなく若者にも発生しやすいがんともいわれています。

がんというのは、進行の度合いでステージ1からステージ4までありますが、最も進行しているステージ4で5年後に生存している割合はおよそ30%以下とされています。末期になれば生存率が低くなってしまうのはがん細胞が他の部分に転移してしまうためで、リンパ節を通じて肺へと転移するパターンが良く見られます。

舌がんの場合、最初は口内炎のようなものができますが、ただの口内炎と思って放置してしまうと症状が進行してしまうことがあるので注意しなければいけません。

舌がんの原因となるもの

舌がんの原因は明らかになっていませんが、がんになりやすくなる原因として刺激のあるものや飲酒、喫煙などが挙げられます。酒に含まれるアルコール、タバコに含まれる化学物質は舌に大きなダメージを与えてしまいますし、タバスコや辛子などの刺激物を好んで食べることも同様です。

それから、八重歯など尖った歯を持っていたり、銀歯や入れ歯などの噛合せが悪いと、舌の同じ箇所に傷をつけてしまいます。傷がついては治るということを繰り返していくと、やがてはその箇所の細胞ががん化してしまうことがあります。

がんというと、家族や親戚にがん患者がいると、発症しやすいとされていますが、舌がんについても1割程度は遺伝による体質が要因とされています。

口内炎との違い

口内炎と間違えられやすい舌がんでは、口内炎との違いをわかっておくことが重要です。まず違いとして、口内炎の場合には数週間で治ってしまうのですが、舌がんはいつまでも治りません。おおよその目安としては、2週間以内に自然治癒するのであれば口内炎で、それ以上経っても治らないようであれば舌がんの可能性があります。

また、見た目でも区別をつけることができます。赤く丸い腫瘍であれば口内炎ですが、舌がんはその境目が曖昧で周囲が固くギザギザしたものになっています。それから触れてみた時に痛みがあれば口内炎ですが、舌がんであれば痛みはあまりありません。

舌がんを疑ったほうがよい場合は

舌がんは一刻も早く病院で治療を始めることが必要なため、自分で兆候に気がつくことが大切です。先述のとおり、口内炎と違って舌がんは2週間経っても治らないので、いつまでも口内炎があると思ったらまず怪しんでください。また、舌の粘膜が白くなる白板症はがんの徴候なのですが、更に赤くなったらがんになっている、あるいは将来的になる可能性が高いので危機感を持ったほうが良いでしょう。あとは、舌の表、裏を見て色に変化はないのか、触った時にしこりを感じないかをセルフチェックしてください。

なお、舌がんは首のリンパ節に転移することがあるので、首に触った時に腫れていたり、食べ物が飲み込みにくくなったりしたときにも疑ったほうが良いでしょう。

おわりに:2週間経っても治らない口内炎は要注意!

舌がんの腫瘍と口内炎との大きな違いは、自然治癒するかしないかという点にあります。もし、2週間経っても治らない口内炎がある場合は要注意です。ご紹介した特徴と照らし合わせた上で、「もしかして?」と思ったら早急に病院を受診してください。

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