まぶたやまつげなどに現れる眼瞼炎(がんけんえん)ってどんな病気?

2017/11/21

渡辺 先生

記事監修医師

東京都内大学病院眼科勤務医

渡辺 先生

まぶたやまつげの根元が赤くなったりかゆみが出たりする「眼瞼炎」。ここでは、眼瞼炎の具体的な症状や原因、治療法など、全般的な情報について詳しく解説していきます。

眼瞼炎ってどんな病気?

眼瞼炎は、まぶたに炎症が起きる病気です。眼瞼炎は大きく2つに分類され、まつげの根元の部分に起こる炎症は「眼瞼縁炎(がんけんえんえん)」、まぶたの皮膚の部分に起こる炎症は「眼瞼皮膚炎」と呼ばれます。

眼瞼炎を発症したのはなぜ?

眼瞼炎が発症する原因は、眼瞼縁炎か眼瞼皮膚炎かによってそれぞれ異なります。以下で詳しく解説していきます。

眼瞼縁炎が発症する原因

眼瞼縁炎の発症原因は、感染性と非感染性の2種類に分けられます。

まず、感染性による眼瞼縁炎の主な原因は、細菌及びウイルス感染です。ヘルペスウイルス、ブドウ球菌などが付着している手で眼に触れることで、病原菌がまつげの毛根などに侵入し発症します。

一方、非感染性の眼瞼縁炎は、皮脂線の分泌物が過剰になり、まつげの根元部分に脂漏性皮膚炎を引き起こすことが原因です。脂漏性皮膚炎が起こる主な原因ははっきりとは解明されていませんが、皮膚を餌にしている真菌、マラセチアの増殖、ストレス、ホルモンバランスの乱れなどが影響していると考えられています。

眼瞼皮膚炎が発症する原因

眼瞼皮膚炎は、まぶたの皮膚がアレルギー反応を起こすことが原因とされています。化粧品や軟膏薬、コンタクトレンズの保存液、食べ物など、さまざまなアレルギー要因でまぶたの皮膚が赤くなったり腫れたりするのが眼瞼皮膚炎です。近年ではまつげのエクステやまつげパーマ、つけまつげの接着剤で眼瞼皮膚炎を発症する人が増えていると言われています。なお、このアレルギー症状が目尻に出ると、眼角眼瞼炎(がんかくがんけんえん)と呼ばれます。

眼瞼炎になると、目にどんな症状が現れる?

続いて、眼瞼炎の主な症状を、眼瞼縁炎と眼瞼皮膚炎に分けて以下に解説していきます。

眼瞼縁炎の主な症状

眼瞼縁炎は、まつげの根元が赤くなるほか、発疹、ただれ、潰瘍、かさぶたが主な症状です。

眼瞼縁炎は慢性化することが多く、酷くなると逆さまつ毛やまつ毛が抜け落ちるなど、まつ毛に影響を及ぼすことがあります。他にもまぶたが変形してしまったり、外反症を引き起こしてしまったりすることもあるので、注意が必要です。

眼瞼皮膚炎の主な症状

眼瞼皮膚炎の主な症状としては、まぶたが赤く腫れてかゆみが出ることがほとんどです。酷くなると水疱ができて皮膚のただれを引き起こし、表皮が角質化してぽろぽろ取れてくるようになります。

また、アトピー性皮膚炎が原因となって起こるアトピー性眼瞼炎では、眼のまわりの皮膚がかさつき、湿疹や赤み、ただれなどの症状を引き起こします。かゆみが強いのが特徴ですが、あまりにかゆいからと強くこすったりしてしまうと網膜剥離や白内障を誘発する恐れがあります。

眼瞼炎はどうやって治す?

眼瞼炎の治療法は眼瞼縁炎と眼瞼皮膚炎によって異なります。以下で詳しく解説していきます。

眼瞼縁炎の主な治療法

眼瞼縁炎が発症したら、まずまぶたを清潔に保つことが重要です。感染性の眼瞼縁炎の場合、抗菌の点眼薬や軟膏を使用します。ヘルペスウイルスの感染による眼瞼縁炎の場合は、抗ウイルス剤を使用します。なお、非感染性の場合はステロイド剤の点眼薬や軟膏を使用するのがおもな治療法です。

眼瞼皮膚炎の主な治療法

眼瞼皮膚炎の原因はアレルギーであるため、まずアレルギーの原因となった物質を特定します。原因物質が特定されたら、それに触れないよう日常生活に注意した上で、ステロイド剤の軟膏を使って症状を抑えます。アレルギー症状が強い場合は抗ヒスタミン剤の処方薬を内服して治療する場合もあります。

おわりに:放っておかずに早めの治療を

眼瞼炎は、放っておいても症状が治まる場合があります。しかし、原因によっては炎症が悪化し、まぶたがただれたり変形したりしてしまうケースもあります。まぶたにかゆみや炎症が起きた場合には、早めに眼科を受診しましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

治療(462) 原因(609) 症状(559) まぶた(5) 眼瞼炎(1)