風邪で鼻水が黄色くなったり、ネバネバしたりするのはどうして?

2017/11/29 記事改定日: 2020/1/21
記事改定回数:2回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

風邪で鼻水の色が変化することがなぜか知っていますか。最初はさらさらとした水っぽい鼻水がだんだん黄色や緑色っぽくなっていくのは、少し不思議ですよね。
この記事では、風邪を引くとどうして鼻水の色や性質が変わっていくのかについて解説していきます。

風邪で鼻水の色や性質はどう変わっていく?

人間の体は、外からウイルスや細菌などが侵入しようとすると、これらを体の外に追い出そうとして、発熱などの防御反応が起こります。それと同様に、鼻の粘膜にも細菌の侵入を防ごうとする働きがあります。

鼻水は、鼻やのどから侵入する風邪のウィルスや細菌を体の外に追い出そうとしたことが原因で出てくる初期症状です。ウイルスが鼻の粘膜を刺激するので、さらさらとした水っぽい鼻水を分泌してこれを洗い流そうとしています。

このさらさらとした鼻水が数日続いた後、粘り気のある黄色っぽい鼻水へと変化します。鼻水の色が変わるのはウイルスと戦って死滅した白血球や免疫細胞がたくさん含まれているためです。

鼻水の色の変化は、白血球がウイルスと闘っていることを現すものであり、治り始めているサインとして現れているわけではありません。

鼻水が緑色になるのはどうして?

鼻水の色が緑色っぽい場合、鼻水に膿が混じっている可能性があります。鼻水に膿が混じるのは、風邪のウイルスや細菌が副鼻腔に入り、副鼻腔炎を起こしている可能性があります。

副鼻腔炎とは、副鼻腔の粘膜に炎症が起こって膿汁が溜まっている状態です。副鼻腔炎は風邪などのウィルスや細菌が鼻の粘膜に感染することで起こり、粘りの強い臭いがする鼻水が出ます。

副鼻腔炎には、急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎がありますが、風邪によるウイルス感染の後に起こることが多いのが、急性副鼻腔炎です。一過性の症状で、回復するにつれて鼻水の色が濃くなっていきます。

慢性副鼻腔炎は急性副鼻腔炎が進行することで発症します。蓄膿症と呼ばれることもあり、鼻水以外に、鼻づまりや頭重感などの症状が出ます。

副鼻腔炎が慢性化すると自然治癒が難しく、治癒まで長期間かかってしまいます。緑色がかった鼻水がしばらく続く場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

鼻水が原因で咳が出る?

副鼻腔炎などが原因でのどに落ちる鼻水の量が増えると、気管支に入り込んで咳き込んでしまうことがあります。
この症状は、副鼻腔気管支症候群として出ている可能性があります。

副鼻腔気管支症候群は、慢性気管支炎やびまん性汎細気管支炎・気管支拡張症といった慢性の下気道炎症に、慢性副鼻腔炎が合併したものです。
副鼻腔炎になると、鼻水がネバネバしてきます。この鼻水がのどのほうに流れてしまうことを「後鼻漏(こうびろう)」と言います。後鼻漏を起こすと、気管支が鼻水を追い出そうとするために咳が出ます。

鼻水や鼻づまりに加えて、寝ているときや朝になると咳がひどくなったり、呼吸困難を伴わない咳が長引いている場合は、副鼻腔気管支症候群を発症している可能性があります。なるべく早く、耳鼻科医の診察を受けてください。

病院に行ったほうがいい鼻水の特徴は?

上で述べた特徴のある鼻水以外にも、次のような鼻水が続くときは背景に思わぬ病気がある場合もありますのでできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

血液が混ざった鼻水

血液が混ざった鼻水が続くときは、鼻炎などで鼻の粘膜にダメージが生じている以外に鼻腔内にできるがんやポリープの可能性があります。

ケガや事故後の鼻水

交通事故や転倒などで頭を打った後に鼻水が続くときは、頭蓋骨の一部が骨折し、脳内を流れる脳脊髄液と呼ばれる液体が鼻から漏れる「髄液漏」の可能性があります。
ケガや事故後にサラサラとした透明な鼻水が出るときは注意が必要です。

特定の場所に行ったり、食べたりした後に出る鼻水

鼻水はアレルギーの症状の一つでもあります。特定の場所に行ったり、触れたり、食べたりした後に水っぽい鼻水が大量にでるときはアレルギー性鼻炎が疑われます。放っておくと重症化することもありますので、できるだけ早く治療を始めましょう。

おわりに:病院での治療が必要な鼻水もある。サインを見落とさないように注意しよう

風邪のときに鼻が詰まったり、鼻水が出たりすると、呼吸しづらくなるので辛いですよね。風邪の特効薬はありませんが、症状をおさえて楽にすることはできます。医師に相談して適した薬を処方してもらい、栄養バランスが取れたものを食べてゆっくり休みましょう。
また、もし鼻水が長引く場合や、鼻水の色や臭いに変化があったときには副鼻腔炎の可能性があるので、早めに耳鼻科など、専門医を受診してください。

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