記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/11/30 記事改定日: 2019/5/7
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「男性更年期障害」は、テストステロンと呼ばれる男性ホルモンの減少が原因で起こります。この記事では、男性更年期障害の主な症状や原因、治療法について解説していくので、気になる症状で悩んでいる人は治療のきっかけにしてください。
「更年期障害」と聞くと女性の病気のイメージがあるかもしれません。しかし、さまざまな体の不調や自律神経失調症にも似たストレス症候群は、男女ともに40歳を過ぎたころからホルモン分泌量が原因で起こります。男性は30歳を過ぎたころからテストステロンの分泌の減少などが原因で「男性更年期障害」を発症しますが、女性よりも症状の現れ方が緩やかなため、更年期障害に気づかないことも多いようです。
男性更年期障害の症状の現れ方は人によって大きく異なりますが、主な症状は以下のようなものが挙げられます。当てはまる項目が多い人は放置せず早めに専門医に相談するようにしましょう。
男性更年期障害は、加齢によるテストステロンの低下だけではなく、仕事でのストレス、生活環境の変化が加わるなど、様々な要因が絡み合うことで発症しやすくなると考えられています。
とくに認知力の低下や疲労感、抑うつや短気など精神的な変化が起こっている人はストレスが原因として大きく関与していることが多いようです。また、テストステロンの低下起こった心身の不調がさらなるストレスを呼び、悪化のスパイラルに突入することも多いです。
男性更年期障害の治療については、さまざまな方法があるため、種別に下記で詳しく紹介します。
男性更年期障害を患う男性のほとんどが働き盛りの年代です。そのため、仕事上のストレスが大きな原因となっている可能性もあると思われます。会社にメンタルヘルスのカウンセラーが在籍している場合は、まずはそちらに相談してみることをおすすめします。もちろん、精神科や心療内科を受診し、適切な治療をしてもらってもいいでしょう。
自身でできることとしては、ストレスをこまめに解消し、健康的な体作りを心がけてストレスに負けない体を手に入れることが大切です。十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事、適度な運動を積極的に取り入れましょう。また、帰宅後や休みの日には自分の趣味に興じるなど、生き生きとした毎日を過ごすことも忘れないようにしてください。
テストステロンの数値が明らかに大きく減少している場合は「男性ホルモン補充療法(ART)」が効果的とされています。頻度は、2週間から1カ月に1回程度のペースで受けることが一般的であり数ヶ月から半年程度効果が実感できるといわれています。ただし、肝臓機能に問題が起こったり、多毛や脱毛、吐き気などの副作用が現れることもあるので、医師と相談しながら慎重に検討してください。
更年期障害は、男性と女性とで症状も治療法も異なります。男性の更年期障害は、だるい、寝つきが悪いなど曖昧な症状が多いため、なかなか気づきにくい傾向があり、知らないうちに悪化してしまうケースも少なくありません。40代を迎えた人で、男性更年期障害のような症状がある場合は、念のため病院で詳しく検査してもらいましょう。