慢性気管支炎の原因と治療法を解説!

2017/11/29

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

中高年の方に比較的多くみられる「慢性気管支炎」。この慢性気管支炎は、いったい何が原因で発症するのでしょうか?また、どのように治療していくのでしょうか?

慢性気管支炎は、どのような病気なの?

喉から左右の肺へと二つに分かれている気管支に炎症が起きている状態を、気管支炎といいます。気管支炎を起こすと咳や痰が出るようになり、呼吸も苦しくなります。一時的なものであれば急性気管支炎に該当しますが、慢性化した場合は慢性気管支炎と呼ばれます。具体的には、3ヶ月以上継続している咳と痰が2年以上にわたってみられ、他の病気が原因ではないと判断された時に慢性気管支炎と診断されます。

この慢性気管支炎は、主に50~60代の中高年が発症することの多い病気で、子供がかかることは少ないです。症状が進行し悪化すると、気道が狭くなり呼吸もしにくくなるので、ちょっとした運動でもすぐに息切れするようになります。なお、急性気管支炎と違い、発熱や倦怠感といった症状はほとんどみられません。

慢性気管支炎は何が原因で発症するの?

慢性気管支炎はウイルスや細菌に感染して起こるというものではなく、タバコの煙や排気ガスなどの大気汚染物質が体内に入り込み、肺に慢性的な炎症が起こり気道が狭くなってしまう事が原因です。その他にもアレルギー物質を吸い込んだり、ほこりの多い環境で働いていたりすると発症してしまうケースもあります。

しかし最大の原因はやはりタバコと言われており、特に長期間にわたる喫煙では、気管支の粘膜から必要以上の粘液や分泌物が出てしまい、それが体外に排出されることで痰が増えるといわれています。そして咳や痰が増えると、粘膜が傷つくために炎症が進み、さらに悪化してしまいます。

どんな治療法があるの?

慢性気管支炎の治療では、基本的には薬物治療がメインになります。痰が体外に排出されずに体内にたまってしまうと細菌が繁殖しやすくなってしまうので、まずは痰を体外に排出する事が必要です。その為に去痰薬を使用し、痰を出やすくします。

気道が閉塞していて息切れの症状があり苦しい場合は、呼吸をしやすくする為に気管支拡張剤を使用します。これら去痰薬と気管支拡張剤を使用する事で、気管支の状態を改善できます。他に痰が黄色かったり発熱の症状がある場合は抗菌薬を併せて使用します。痰が体外へ排出されるようになれば、自然と咳も少なくなり呼吸も楽になっていきます。

他にも慢性気管支炎はタバコが原因である事が多いので、喫煙者の方は、薬物治療と合わせて禁煙する事が大切です。そして出来るだけ人やゴミ、ほこりの多い場所へ行く事は避け、室内の空気を清潔に保ちましょう。

おわりに:慢性気管支炎の原因の多くは、タバコの煙

慢性気管支炎の発症原因の多くは、喫煙習慣やタバコの煙にあるとされています。慢性気管支炎は悪化すると呼吸困難につながる場合もあるので、ご自身のためにも周囲の方のためにも、喫煙者の方は早めに禁煙をスタートさせましょう。

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