腸にガスが溜まる鼓腸の原因と対処法について

2017/12/6

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

鼓腸とは、お腹にガスが溜まって膨らんでいる状態のことです。お腹のガスを追い出そうとして、おならの回数が増えます。場合によっては、下痢や嘔吐などを引き起こし、体重が減ってしまうこともあるので油断はできません。この記事では鼓腸の原因と改善方法について解説しています。

鼓腸とは

鼓腸とは腸内にガスが溜まって腹部が膨れている状態のことを意味します。常に腸内にガスが溜まっているため、そのガスを外に出そうとして放屁の回数が増えてしまいます。放屁の回数が多いと感じている場合は鼓腸の可能性があるといえるでしょう。
鼓腸は、腹膜性鼓腸と陽生鼓腸の2種類に分かれます。陽生鼓腸は、空気を飲み込む量が増えたり、腸内でガスが吸収されないことなどが原因で起こる症状のことです。腹膜性鼓腸は、病気の検査や手術などによって人工的に腹腔に空気が入ってしまったことが原因でおこる症状を意味します。

胃腸管内でガスが溜まるのは当たり前のことですので、鼓腸ではない方でも放屁があるのは当然です。しかし、鼓腸になると下腹部が蓄積されたガスによって異常に拡張されます。放屁回数が増えるだけではなく、下痢や嘔吐、体重減少などの症状が見られる場合もあります。

鼓腸の原因

鼓腸の原因は、無意識に空気を大量に飲み込んでしまう空気嚥下症である可能性が高いです。空気嚥下症は、ストレスや抑うつなど精神的に不安定な状態であることが理由で起きる場合が多いのが特徴的です。そのため、ストレスを溜めずに気持ちを落ち着かせられるように日々心掛けることが大切です。
また、鼓腸の原因には食事も関係しています。大豆や繊維の豊富な食べ物は一般的に体に良いとされていますが、お腹の中で大量のガスを生産する場合があります。また、高蛋白質な食物や高脂肪な食物は悪臭性ガスを生産する場合があります。

どのような症状が起こるか?

鼓腸になると、放屁回数の増加、嘔吐、下痢、体重減少などの症状が起こります。また、下腹部にガスが過剰に蓄積されることで、腹痛や腹部膨満感を感じることがあります。

改善方法

鼓腸を治療するには、まず食生活を見直すことが大切です。
鼓腸による膨満感や不快感は、空気やガスが原因となっているため、常に空気を飲み込まないように意識しましょう。また牛乳などの乳製品の摂取はなるべく控えることをおすすめします。

また、空気嚥下症が鼓腸の原因の場合は、精神的に不安定な状態であることが原因となっている可能性が高いので、なるべく気持ちを落ち着かせられるようなリラックス方法を見つけましょう。その他にも、空気嚥下症の原因として早食いや口呼吸などが挙げられます。食事の際は、ゆっくり食べるように心がけ、口呼吸はなるべくしないように意識するようにしてください。

おわりに:お腹にガスが溜まってるときは、食事の仕方や内容を見直そう

鼓腸の原因や改善方法などをご紹介してきました。鼓腸は、残念ながら薬物による治療の有効性はまだ明らかになっていません。しかし、日頃の食事や生活を見直すだけでもある程度の改善が期待できますので、乳製品の摂取を控えたり早食いをやめるなど、少しだけ生活を変えながら鼓腸の改善を目指しましょう。

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