過活動膀胱の症状とチェック項目、ケア・対策について

2026/1/7

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

過活動膀胱になると、突然の尿意で仕事や勉強に集中できなかったり、トイレに行く回数が著しく増えたりすることで日常生活にも支障が出ることがあります。排尿の悩みは相談しにくい悩みですし、痛みなどが伴わないので深刻に考えない場合もあるようですが、早めの受診が大切になってきます。この記事では、過活動膀胱の症状とチェック項目、ケア・対策について解説していきます。

過活動膀胱の症状

膀胱の大きさには個人差がありますが、一般的には膀胱に100ml~150ml程度溜まった状態で最初の尿意を感じるといわれており、ある程度の尿量が溜まるまで我慢できます。過活動膀胱とは、膀胱内に尿が少量しかなくてもトイレに行きたくなってしまう状態であり、少しの尿量でも膀胱が過剰に反応してしまい、尿意が生じるようになってしまいます。

過活動膀胱では、突然トイレに行きたい衝動に駆られ、すぐに行かないと漏れてしまいそうなくらい切迫した状態となります。症状の程度には個人差がありますが、一般的には、寝起きや水分をたくさん摂った数時間後にトイレに行きたくなることが多いといわれています。トイレの回数も増え、1日に10回以上トイレに駆け込むようになることもあります。

症状のチェック項目

過活動膀胱では、おもに以下の症状が現れます。当てはまる項目が多い人は、一度医療機関で相談してみることをおすすめします。

  • 日中(起床から就寝まで)に、8回以上排尿のためにトイレに行く
  • 夜間睡眠中に1回以上、排尿のためにトイレに行く
  • 急に尿意をもよおし、漏れそうになることがある
  • 実際に尿が漏れてしまうことがある
  • 排尿時痛や尿の性状の異常を伴わない

過活動膀胱のケアについて

過活動膀胱は悪化すると日常生活にも支障が出ることがあるので、思い当たる症状・悩みがある人は、早めの受診をおすすめします。過活動膀胱では、おもに行動療法と薬物療法で治療を進めていきます。

行動療法では、水分の摂取量を調整する・膀胱訓練を行うなどの指導が行われ、骨盤底筋の緩みが過活動膀胱の原因となる場合があるため、骨盤底筋を鍛える訓練を指導されることもあります。薬物療法では、膀胱の収縮を抑える薬を使うこともありますが、副作用が現れる可能性もあるため、処方については担当医と相談しながら決めていくことになるでしょう。

日常生活のなかでできる対策としては、日常的に体を冷やさないようにして「冷えによる尿意」を予防したり、カフェインなどの利尿作用のある飲料を控えたりすることなどが挙げられます。いずれにしても、担当医と相談しながら、過活動膀胱の原因・体質・ライフスタイルにあわせた対策をとれるようにすることをおすすめします。

おわりに:適切な治療を始めることで早期に解決することも。早めの受診がおすすめ

過活動膀胱には、膀胱機能の変化・骨盤底筋の筋力低下・ストレスなどの精神的な問題・何らかの疾患など、さまざまな原因があります。原因にあわせて適切な治療を行うことで、早期に解決できる場合があり、治療が長期化した場合でも症状をコントロールしやすくなる可能性があります。相談しにくい悩みではありますが、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

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