自宅でできる、脂漏性皮膚炎への対策とは?

2018/3/26

田中 美帆 先生

記事監修医師

メディアージュクリニック青山、皮膚科

田中 美帆 先生

脂漏性皮膚炎は、頭や顔に出ることが多い皮膚病です。皮脂が原因ともいわれていますが、それ以外にもいくつか原因があります。この記事では、原因ごとにわけて脂漏性皮膚炎の対策方法を紹介していきます。セルフケアの参考にしてください。

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脂漏性皮膚炎とは?

脂漏性皮膚炎は、頭部や顔面に特に多くみられる皮膚病です。皮脂が分泌されやすい顔や頭皮に油っぽいフケがたまったり、皮膚が赤くなり痒くなることがあります。
脂漏性皮膚炎の原因は明らかになっていませんが、遺伝的、環境的、精神的な要因などいくつかの原因が関与していると考えられています。また、最近はマラセチアという真菌、いわゆるカビの一種が脂漏性皮膚炎の原因になっていたり、悪化する要因となっていることがわかっています。カビの有無は湿疹やフケなどを病院で確認することができます。

脂漏性皮膚炎対策①:生活習慣の改善

皮脂の分泌異常である場合は、普段の食事を見直すことで症状が改善されることがあります。糖分の多い駄菓子、ケーキ、チョコレートなどの甘いお菓子や、炭水化物をとりすぎることは避けるようにしましょう。
さらに、脂っこい食事も控える必要があります。揚げ物、ハンバーグ、中華料理から、普段朝食などでパンにマーガリンをたくさんつけて食べる人は、一度食事のメニューを見直してください。
一方、肉類や魚類、大豆製品などのタンパク質源は増やすことは推奨されています。とくにさばやさんまなどの魚に含まれるオメガ3脂肪酸は炎症を抑える作用があるので、脂漏性皮膚炎にも効果が期待できるといわれています。

脂漏性皮膚炎対策②:肌への刺激

普段使用しているシャンプーやボディーソープ、洗顔料などに界面活性剤が含まれている場合はそれらを見直す必要があります。界面活性剤は洗浄力が強いため、脂分を落としすぎてしまいます。これは皮膚の免疫力が低下につながり、細菌に感染したりカビが繁殖しやすい環境を作ってしまうのです。最近では、市販でも抗真菌薬成分が含まれている石鹸やシャンプーなどもあります。普段から清潔を心がけるようにしましょう。

脂漏性皮膚炎対策③:ストレスをためない

長期的にストレスを感じることがあると、免疫の機能が影響を受け、肌への負担を大きくします。その結果、皮膚に刺激を与えることになり、脂漏性皮膚炎を引き起こすきっかけを作ることになります。ストレスを感じたときにも適切にリラックス、リフレッシュし、ストレスを溜めないように自分なりの方法を見つけることも肌へよい影響を与えます。

おわりに:生活習慣の改善で治らないフケは、一度皮膚科に相談しよう

脂漏性皮膚炎は、環境的な要因、遺伝的な要因、精神的な要因が複合的に関わることで発症するといわれています。生活習慣の改善で治るものもありますが、真菌が原因になっている場合は治るまでに長くかかるため、皮膚科で薬を処方してもらうことをおすすめします。皮膚科で原因をつきとめ、適切な治療を受けながらセルフケアをしていきましょう。

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