記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/3/16
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
腎疾患、循環器疾患、内分泌疾患、呼吸器疾患、行動の障害、皮膚疾患などの長期的な持病をもつ子どもは、学校生活でどのようなことに気をつけなければならないかをまとめてみました。
子どもが喘息や糖尿病などの長期的な持病をもっているとき、学校にいる間の健康状態をどのように管理するかについて学校と担任教諭、養護教諭、学校医と相談することが必要です。給食がある場合は、学校の管理栄養士にも相談する必要があるかもしれません。
持病のある子どもでも、学校に入学する権利があり、学校もまた持病をもつ子どもを適切にサポートし、遠足や体育を含むすべての授業を受けられるようにする義務があります。
学校が管理できる持病には、糖尿病、喘息(ぜんそく)、てんかんおよびアレルギーが代表的です。入学または転入する子どもが持病をもっているとき、学校側は適切に支援する準備を整えていなければなりません。
子どもの持病に必要な安全対策がとれるように、個別のヘルスケアプランを作成することが必要です。そのために、親として子どもの健康状態をすべて学校に話さなくてはなりません。
持病があると診断されたり、長期的な持病がある子どもの入学が近づいてきたら、学校に連絡して対応方法について話し合ってください。学校に提供する必要がある情報や、学校にいる間にしてほしい対応については主治医に相談してください。
学校に提供する情報には、以下のようなものがあります。
・必要な医薬品の詳細と投与時間
・薬の副作用
・緊急事態とはどんな状態になったときか
・緊急事態が起きたときにすべきことと、してはならないこと
・給食などでの注意事項や特別の処置
・治療のために定期的に学校を休む必要があるかどうか
主治医と、子どもの健康状態が通学日にどのように管理されるべきかを話し合ってください。
たとえば薬は、日中の服用ではなく通学前や放課後に服用することができる薬を処方することが可能かもしれません。学校の関与を最小限に抑えながら、子どもの持病が効果的に管理できるならば管理は楽になることでしょう。
学校が持病をもった子どもをどのようにサポートするか、以下の「健康方針」を確認しましょう。
・日中、どのように薬を学校で管理し、投与できるか(薬を投与する職員は、養護教諭などの十分に訓練を受けている必要があります)
・校外学習中に薬をどのように管理し、投与できるか
・緊急時は親に連絡してもらえるか
・給食にどう対応できるか
・体育や遠足などに参加するときに、どのようにサポートできるか
・「学校生活管理指導表」に沿って持病を管理してもらえるか
幼いときから持病をもつ子どもにとって、親は病気やからだの状態をよくわかっています。子ども本人もからだの調子や注意しなければいけないことをわかっていることもあります。
学校生活が始まることで、親が管理できない時間が大半を占めるようになります。子どもが楽しく充実した学校生活が過ごせるように持病のこと、日常注意しなければならないことなどを学校側に理解もらうことが大切です・・・よりよい想い出がつくれるように!