記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/12/12
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
早漏(そうろう)とは、自分やパートナーが望まないタイミングで射精してしまう症状のことです。効果的とされる治療法として薬の使用が挙げられますが、医療の現場ではどのような薬が使われているのでしょうか。
男性の悩みの一つとして早漏(そうろう)があります。早漏とは、性行為で相手の女性を満足させることができないまま短時間で射精してしまうことであり、男女関係が上手くいかなくなる原因になることもあるものです。
陰茎を腟内に挿入してから1分以内に射精してしまう、腟内に挿入後に自分の意志に関係なく射精してしまいコントロールできないことであり、加えてこれらの症状で性行為を拒否したり逆に拒否されてしまう男女関係の悩みを抱えている場合は、早漏と診断される可能性があるでしょう。
早漏(そうろう)の治療方法は幾つかあり、内科的治療、外科的治療、保存的治療の3種類に分かれます。
外科的治療として包茎手術や亀頭へのヒアルロン酸注入手術が挙げられます。この治療はどちらかというと間接的な治療であり、早漏(そうろう)の症状自体を治すより男性の自信回復や陰茎への刺激を緩和することを目的としています。
内科的治療では、内服薬や塗り薬を使って症状の回復を目指します。内服薬として、セロトニン阻害薬、抗うつ薬、ED治療薬、鎮痛剤等を使用し、塗り薬として局所麻酔用塗り薬があります。
保存的治療とは、薬を使わない心理療法になります。カウンセリングや行動療法などで心理的な側面からアプローチしていきます。
内服薬として効果が期待できるセロトニン阻害薬は、残念ながら日本では認可されていません。射精までの時間を約3倍延長できるとされ、多くの国で早漏(そうろう)治療薬として認可されていますが、使用するには個人輸入する必要があります。認可されていない薬の使用は、何かトラブルがあっても自己責任になってしまうので控えることをおすすめします。
抗うつ薬は、セックス時に極度の興奮状態で早く射精してしまう人に有効とされ、興奮を緩和する事で射精までの時間を延ばします。ED治療薬はEDが原因で早漏になってしまう人に使われます。
また、塗り薬は局所麻酔薬を使います。麻酔の作用で感覚を鈍くすることで早漏を改善効果が期待できるのです。ただし、薬がパートナーに触れてしまうとパートナーの感度も落ちてしまうため、コンドームと併用する必要があります。
早漏は男性にとって深刻でデリケートな悩みです。巷には様々な改善方法が出回っていますが、その中には全く効果がないばかりか重大なトラブルにつながるような方法もあります。早漏は適切な治療で改善可能とされています。医師と相談しながら自分の症状やライフスタイルにあった治療法を選択しましょう。