糖尿病ケトアシドーシスが起こる原因は?予防するには?

2017/12/13

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

糖尿病ケトアシドーシスは、急激に高血糖になることで起こる糖尿病の急性合併症です。喉の渇きや吐き気などの症状が起こりますが、ひどいときには命に危険が及ぶこともあります。この記事では、危険な糖尿病合併症である糖尿病ケトアシドーシスの予防と原因について解説しています。

糖尿病ケトアシドーシスとは?

糖尿病ケトアシドーシスは糖尿病の人が何らかの原因で急激に高血糖状態となることで起こる代謝性失調のことです。
血液は通常pH7.3~7.5の弱アルカリ性ですが、糖尿病ケトアシドーシスになるとpH7.3より低い状態になり酸性に傾くことからアシドーシスと呼ばれています。
これはインスリンが不足していると血中のブドウ糖を使用できず、血液中の脂肪分がエネルギーとして使われるので脂肪の分解産物であるケトン体が増えることで起こります。

糖尿病ケトアシドーシスになると、高血糖の症状として尿の量が増えて喉の渇きが強くなるといった症状が、ケトアシドーシスの症状として吐き気が現れます。糖尿病ケトアシドーシスは糖尿病の急性合併症であり、緊急で対処する必要があるものです。いつもとは違う症状があると感じたときは、早めに医療機関に連絡しましょう。

糖尿病ケトアシドーシスはなぜ起こる?

糖尿病ケトアシドーシスが起こる原因は急激なインスリン不足です。よくある発症のきっかけとして、1型糖尿病の人がインスリン注射をし忘れたときなどが挙げられます。これは、1型糖尿病の人は十分な量のインスリンを自分で作りだすことができないためです。

ただし、糖尿病ケトアシドーシスは2型糖尿病の人にも起こります。1型の人とは違い、糖分を多く含むものを急激に大量に摂取したときにインスリンが不足して起こります。糖分が多く含まれている清涼飲料水を一気飲みしたときなどに起こることが多いようです。その他、肺炎や尿路感染症などの感染症にかかったときにもインスリンが不足しやすいといわれているので注意が必要です。

糖尿病ケトアシドーシスを予防するには?

糖尿病ケトアシドーシスは、インスリンが不足しないように気をつけることが予防法になります。
血糖降下剤やインスリン注射が必要な人は、飲み忘れや注射のうち忘れがないように気をつけましょう。決まった時間に服薬や注射をしたかどうか毎回確認するようにしてください。
また、食事をするときには常に血糖値のことを考え、暴飲暴食をしないことが大切です。食事や間食など、食べるものに含まれる糖分量をしっかりと把握するように心がけましょう。

その他にも、感染症にかからないように予防に努め、免疫を低下させないように注意することも予防につながります。うがいや手洗い、規則正しい生活を送るように普段の生活習慣を見直しましょう。

おわりに:薬は時間を厳守し、規則正しい健康的な生活習慣で予防しよう

糖尿病ケトアシドーシスの予防は、血糖降下剤やインスリンなど、処方された薬を医師の指示通りに使用することが予防につながります。1回くらい平気だろうと軽く考えず、必ず決まった時間に使用するようにしましょう。また、血糖値があがらないようにすることや、感染症にかからないようにすることも大切です。普段の生活を今一度見直して、きちんと血糖コントロールできるようにしてください。

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