下肢静脈瘤のレーザー治療ってどんな手術?デメリットはあるの?

2018/1/5 記事改定日: 2019/4/5
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

切開をする必要の無いレーザー治療のいうものがあります。具体的にどんな治療なのか、メリットやデメリットと併せて紹介していきます。

レーザー治療ってどんな手術法なの?

下肢静脈瘤を治療をしなくても生命にかかわることはありません。
ただ、自然に治ることはありませんし、見た目の悪さや脚のだるさやむくみ、疲れやすさなどで生活の質を低下させてしまう可能性があり、放置していると湿疹や潰瘍、出血を起こすこともあるため、早めに治療を検討することをお勧めします。

レーザー治療は、足の静脈に細いカテーテルを通して血管を焼き血液の流れをストップする治療法です。
治療した静脈には血液が通らなくなりますが、他の太い静脈が働くので支障がなく、治療した下肢静脈瘤は再発することなく、自然に体内に吸収されます。

最新式の細いレーザーファイバーを使用するため、患部を切ったり全身麻酔をすることがなく、痛みや出血もほとんどないので体への負担が軽い治療法です。日帰りで治療を受けることができ、その日のうちに歩いて帰ることができます。

片足30分ほどで手術が終わり、翌日から通常の生活を送ることができます。治療後は足のだるさや疲れなどの下肢静脈瘤の症状が軽減してくるので、快適な生活を取り戻すことができます。

レーザー治療はどんな流れで進められるの?

下肢静脈瘤のレーザー治療をする前にエコー検査を行い、治療予定部位のマーキングを行います。次に、レーザーを挿入する場所に局所麻酔をします。
そして、治療予定の血管に針を刺し、細くて柔らかい針金のようなワイヤーを挿入していきます。このとき血管の周囲に、出血を少なくし、鎮静効果が長時間持続する局所麻酔を行います。

その後、レーザーファイバーを先に通してある管に通して幹部まで挿入し、レーザー照射を行い血管を焼きます。
血管に血液が通っていない状態になったら、こぶの部分を皮膚に2~3mmの小さな穴からフックに引っ掛けて取り出します。小さな傷なので縫合や抜糸の必要はなく、テープなどで止めておくと自然にふさがります。ガーゼをあてて弾力包帯やサポーター弾力ストッキングなどで固定して終了です。

レーザー治療のメリットとデメリット

下肢静脈瘤のレーザー治療を受けることで、生活の質の低下を防ぐことができ、出血や潰瘍などの重い症状に進行するのを防ぐこともできます。

また、レーザー治療は局所麻酔で手術が可能で、出血が少なく手術時間が短いため体への負担が軽く、日帰りで手術を受けることができるメリットがあります。
静脈瘤特有の「こぶ」や「くもの巣状の血管」を目立ちにくくする効果もありますし、傷が小さく傷跡が目立ちにくいというメリットもあります。

一時的に手術後の痛みやつっぱり感、皮下出血などが起こる場合がありますが、ほとんどの場合でこのような不具合は消えていくでしょう。

デメリット

レーザー治療は治療に要する時間が短く、傷や出血が少ないのが特徴です。従来の治療法よりも身体への負担が少なく、日帰りで治療を行える施設もあります。

しかし、日本では2011年から保険適応になった比較的新しい治療法のため、長期的にみた再発率などのデータは出そろっていません。また、細い静脈瘤や極端に太い静脈瘤、蛇行の強い静脈瘤には適さないとされており、どの患者に対しても行える治療ではないこともデメリットの一つといえます。

おわりに:レーザー治療なら、体の負担が少なく、傷跡も小さくて済む!

レーザー治療は、術後の痛みが一時的に残ったり、少し傷跡が残ってしまうというデメリットはありますが、従来の切開手術よりも体への負担が少なく、傷跡も小さく済むというメリットがあります。
下肢静脈瘤にお悩みであれば、医師と相談しながら一度検討してみてもいいでしょう。

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