記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/12/22 記事改定日: 2018/12/10
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
がんの中でも死亡率の高いがんとして知られる「肺がん」。
どのがんも早期発見が大切になってきますが、肺がんも早期発見で生存率や治癒率が変わってくるのでしょうか。
この記事では、肺がんの自覚症状とあわせて、肺がんを早期のうちに見つけるには、どんなことをすればいいかを解説していきます。
全てのがんに共通することですが、肺がんも早期発見・早期治療によって生存率を上昇させることができます。
肺がんの5年生存率は、早期の段階では80%を超えますが、周辺リンパ節などに転移を生じているステージⅡ期では約半数になります。さらに進行したⅢ期には20%台に低下します。
手術をすれば生存率は上昇しますが、進行がんの場合には手術ができないケースも多々あります。
肺がんは初期の段階では自覚症状がないことが多く、咳や血痰などの呼吸器症状が現れる頃には既にがんが進行していることも少なくありません。
このため、自覚症状に注意するだけでは早期発見ができないこともあります。
自覚症状がないような早期の段階で肺がんを発見するには、定期的に肺がん検診を受けることが大切です。肺がん検診は健康増進法に基づいて40歳以上の住民を対象に自治体で行われています。
無料または安価で受検することができますので、対象年齢の人は利用するようにしましょう。
肺がんは肺に悪性腫瘍ができ、それらが異常増殖していくことでさまざまな呼吸器系の症状が出ます。
代表的な症状はなかなかおさまらない咳で、痰などを伴わない乾いた咳のことが多いようです。他に咳と一緒に血がでたり、痰が増える人もいます。発熱があることもありますが、高熱が出るよりも微熱が続くことが多いです。
これらの症状は風邪の症状と似ているために、肺がんの発見が遅れる原因になっています。
しかし放置していると、徐々に病状が進み食欲がなくなり体重が減っていったり、息切れが出るようになり息苦しさを感じるようになります。加えて体が常に疲れやすくだるい感じが続き、中には胸のあたりに痛みが出る人もいます。
さらに進行すると物が飲み込みづらくなったり、顔や首が腫れるという症状が出てきます。ここまでの症状が出るようになっているときには肺がんがかなり進行している可能性が高いでしょう。
ここまで進行させないためにも、定期的な検診が重要になってくるのです。
肺がんは自覚症状があらわれにくいことが大きな特徴の病気です。
それに加えて自覚症状が出たとしても、咳や痰などのため風邪と勘違いしてしまうことが、さらに肺がんの発見を遅くしています。
肺がんは転移をしやすいがんということもあり、発症者の数の多さに加えて死亡率も高いがんのひとつです。
そのため、肺がんかもしれないという症状があった場合には早めに検診を受け、早い段階で発見することが大切です。
早期に発見できれば治療法の選択肢が増えるだけでなく、転移を起こす可能性が低くなります。できる限り早く発見するため、気になる症状があるならすぐに病院を受診しましょう。
肺がんのタイプによっては血痰などがあり、異変にすぐ気づける場合もありますが、肺がんは自覚症状が乏しいケースが多いです。長引く咳や微熱など、風邪のような症状が続いているのなら、放置せず念のため病院で検査を受けるようにしてください。
また、肺がんは無症状のまま進んでいくことも珍しくありません。定期的に検診をうけることが、早期発見につながるでしょう。
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