高血圧症の基礎知識 ~ 症状・原因・対処法について ~

2017/12/28

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

健康診断などで、「高血圧症」と診断されたことはありませんか。この高血圧症とは、いったいどんな病気なのでしょうか。症状や原因、対処法などの基礎知識をお伝えしていきます。

高血圧症とは、どのような状態なの?

高血圧症というのは、血管の中を流れる血液が血管の壁にかける圧が高い状態になることです。

血液は心臓のポンプによって押されて全身を巡っています。心臓が収縮したときの血圧を収縮期血圧(最高血圧ともいいます)、心臓が拡張したときの血圧を拡張期血圧(最低血圧ともいいます)と呼びますが、収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上の場合に高血圧症と診断されます。

高血圧症には原因によって2種類あり、明らかな原因がわからないものを本態性高血圧、なんらかの原因があって高血圧を引き起こしているものを二次性高血圧と分類しています。高血圧症の多くは本態性高血圧で、原因がわからずに血圧が高くなっている人が大勢います。

高血圧を引き起こす原因とは?

本態性高血圧は原因不明ですが、遺伝的な要因や食生活、ストレスや運動量などの生活習慣、育ってきた環境などによって引き起こされると考えられています。実際に、生活習慣を改善することで血圧の値が変わってくることがあります。中でも食事と血圧の関係は深く、塩分摂取量が増えると、体の中の電解質のバランスにより血圧が高くなる傾向があります。

他に肥満や喫煙も、高血圧症の発症要因です。血管が硬くなる動脈硬化も発症要因で、動脈硬化になると血液の圧を強く感じるようになるので高血圧症を引き起こします。また精神的なストレスがかかった時も血管が収縮して高血圧になります。

一方、二次性高血圧は、血圧をコントロールするホルモンに異常が起きる病気や先天的な血管の病気が元になって起こります。

症状の現われかたについて

高血圧症は、よほど血圧が高くならないと自覚症状がないことがほとんどです。初期の段階では血圧を測るまで自分が高血圧症だと知らなかったという人が多くいます。

血圧が高くなってくると頭痛や耳鳴り、めまいがよくあらわれます。しかしこれは他の病気の時にもよくあらわれる症状のため高血圧が元になっているとは気付かないこともあります。その他にも肩こりやしびれといった症状が出ることがあります。

高血圧がかなり進行すると胸痛や動悸、息切れ、むくみとなってあらわれます。こういった症状が出てきている時には、多くの場合高血圧の状態が進み血管の状態が悪くなっている状態です。

高血圧にはどう対処すればいいの?

高血圧症を発症した時の治療法としては、薬物療法があります。血圧を下げる降圧剤の服用をして血管を広げたり、体の中の余分な水分を体外に出したりして血圧を正常な値に近づくようにします。血圧が高い状態が続くと、様々な臓器に悪影響を与えて命に関わる病気を起こす危険があるため、適切な血圧に戻すことが重要です。

また、血圧を下げるためには薬物療法以外にも生活習慣を見直すことも大切です。食事の内容を見直して適切な塩分摂取量にすることや、肥満がある場合には減量をする、定期的な運動習慣をつけるといったことは血圧を下げる作用があります。喫煙している人は禁煙することも効果があります。また精神的なストレスがある場合にはストレスを減らしたり、解消したりする方法を考えていきましょう。

おわりに:高血圧症と診断されたら生活習慣の改善を!

高血圧症は放置すると動脈硬化の促進につながり、さまざまな重篤な病気に発展する恐れがあります。診断を受けたら、薬物療法だけでなく、ご自身の生活習慣もしっかり見直すことが大切です。

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