咽頭癌は胃カメラで検査するって本当?!

2018/4/26

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

咽頭癌は症状が出ないことも多く、完治のためには早期発見が重要です。この記事では、胃カメラ(内視鏡検査)などの咽頭癌の検査方法について解説しています。また、咽頭癌のチェックのために代表的な症状を紹介しているので、参考にしてください。

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咽頭癌について

のどは咽頭(いんとう)と喉頭(こうとう)からできていますが、「咽頭癌」は鼻の奥から食道の入口までの食べ物と空気が通る部分にできるがんです。

咽頭はさらに上咽頭、中咽頭、下咽頭の3つに分けられ、どこにできるかによって症状が異なります。
首が腫れる症状のほか、「上咽頭癌」では耳、目、鼻、脳に異常が起こり、「中咽頭癌」では扁桃腺の腫れや飲み込みにくさ、呼吸障害などが起こります。症状が特にあらわれにくい「下咽頭癌」は、呼吸困難や首のしこりなどがあらわれ、気づいた時には首のリンパ節への転移だけでなく喉頭にまで広がり、声を失わざるを得なくなってしまうことも少なくありません。

咽頭癌かどうかをチェックしてみよう!

代表的な7つの症状からチェックしてみましょう。

①片方の耳がつまった感じになる、難聴が続いている
②のどの一定の場所に異物感や違和感が続いている
③食べ物を飲み込むといつも同じところが痛んだりしみたりする
④食べ物が飲み込みにくい
⑤片方の扁桃腺だけが腫れてきている
⑥声がかすれて治らない
⑦首にしこりができて大きくなっていている

このうちひとつでも当てはまる症状があれば、耳鼻咽喉科で診察を受けることをおすすめします。
咽頭癌は生活習慣に関わるとされ、50~60歳代の男性に多く、喫煙や過度の飲酒、声帯の酷使などがリスクを高めるほか、不特定多数とのセックスもリスクになるといわれています。

咽頭癌の検査に胃カメラが使われるって本当?

胃カメラは「上部消化管内視鏡」とよばれ、鼻から挿入する場合、鼻腔から上・中・下全ての咽頭を通り食道、胃、腸をみていくことが可能です。咽頭癌はもちろん、合併が多い胃癌や食道癌、カメラの精度向上で喉頭癌まで同時に発見されることあります。
ただし詳しい検査は、首周りの「触診」によってリンパ節への転移の有無や周辺組織への広がりを診断し、間接喉頭鏡や内視鏡での検査後に疑わしい組織の一部を切り取って顕微鏡で調べる「生検」で診断を確定します。また、X線(レントゲン)検査やCT、MRI検査など「画像検査」により別の臓器への転移などを調べることも重要です。

気になる症状があったら、早めに病院で検査を受けよう

咽頭癌は初期症状があらわれないことがあり、気づいた時にはかなり進行している場合も多くみられます。痛みがないからと放置すると、さまざまな重い症状を引き起こし、リンパ節に転移して食道や胃に癌を合併する場合もあります。遠くにある肺や肝臓、骨などへも転移しやすいがんであると同時に、隣の喉頭まで侵されてしまうと声を失うこともあり得ます。

症状が一度あらわれると治療せずに治ることはほとんどありませんが、早期に発見し治療すれば完治が可能とされています。気になる症状がある場合は早めに検査を受け、特にリスクの高い人は症状がなくとも定期的に健診を受けましょう。

おわりに:定期的な胃カメラ(内視鏡検査)で、早期発見を

咽頭癌は症状が出ないこともあるため、自分ではなかなかわかりにくい癌ですが、早期に発見し治療すれば完治が可能とされています。早期発見のためには、症状のないうちから内視鏡検査を受けることが大切です。気になる症状がある人は早めに受診し、喫煙習慣がある50代以上の人は定期的に内視鏡検査を受けるようにしましょう。

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