骨肉腫とは 〜 症状や診断方法、リスクについて 〜

2018/5/16

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

漫画やドラマなどで取り扱われることもあるがんの一種「骨肉腫」。今回の記事では、この骨肉腫の症状や診断方法、早期発見の重要性など、概要をお伝えしていきます。

骨肉腫はどんな病気?

骨肉腫は、非常に珍しい希少がんの一種です。肉腫は体中のどこにでも発生し得るがんですが、そのうち骨の肉腫の発生率は全体の約1/4しかありません。年齢でいうと10〜20代の若い人の発症率が高く、高齢者にも発症することがあります。多くの場合、骨肉腫は膝や肩の周囲での発生が多く、その部位での痛みや腫れが主症状ですが、レントゲン検査で骨の変化が認められるまで無症状なことも少なくありません。

骨肉腫はどうやって診断するの?

骨肉腫の診断においては、以下のことが行われます。

問診

発症年齢や発生時期、発生箇所を視診・問診します。

血液検査・画像検査

血液検査やレントゲン、CT検査、MRI検査、骨シンチグラフィーなどの画像検査を行います。

生検

腫瘍組織を採取し、細胞が良性か悪性か診断する検査です。一般的には針を刺して組織採取が行われますが、骨肉腫の生検の場合は、手術によって十分な量の組織を採取した方が良いと考えられています。

骨に腫瘍があると疑われる場合、できるだけ早く治療を始めることが大事

骨肉腫は腫瘍細胞の増殖速度が速く、原発病巣から血流にのった腫瘍細胞が、全身の部位に新たな病巣を生じさせる転移を起こしやすい特徴があります。特に転移をきたしやすいのが肺で、診断時にはすでに肺転移を伴っていることも珍しくありません。仮に転移をきたしていても、抗がん剤による化学療法は発達した今日では、根治できる可能性があります。しかし早期に発見すれば治療も大がかりにならず、患部の切断などの手術を回避することも可能です。

また、骨肉腫が進行すると骨が脆くなり、骨折を起こすケースも多いです。骨折すると治療が難しくなることもあるので、骨腫瘍の疑いがあると診断されたら、すぐに専門医を受診することが大切です。特に思春期では成長痛と骨肉腫による痛みは混同されやすい傾向があるので、頑固な痛みや強くなる痛みなどが現れたら骨肉腫の可能性も念頭において、早めに病院を受診しましょう。

おわりに:若い人は、原因不明の膝の痛みや腫れに要注意!

がんの肺転移や骨折など、別の疾患や病気を引き起こす恐れもある骨肉腫。若い人の発症率が高いですが、成長痛と勘違いして放置してしまい、その間に進行してしまうケースも少なくありません。原因不明の膝の痛みや腫れなどの疑わしい症状に気づいたら、早めに病院を受診することが大切です。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

痛み(148) 膝(10) 骨折(23) 腫れ(29) 骨肉腫(10) 肩(7) 生検(4) 肺転移(1)