「亜急性壊死性リンパ節炎」他・・・リンパ節炎を種類ごとに解説

2018/2/1

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

リンパ節炎とは、リンパ節に入り込んだウイルスや細菌が白血球と戦うことで炎症が起こることで発症します。リンパ節炎はいくつかの種類に分けられ、それぞれ原因や症状が異なります。この記事では、亜急性壊死性リンパ節炎(組織球性壊死性リンパ節炎)、急性化膿性リンパ節炎、ウイルス性リンパ節炎について解説しています。

リンパ節炎ってどんな病気なの?

リンパはリンパ管を流れながら体中を巡っています。リンパの働きのひとつには細菌やウイルスなどと戦うことであり、体の免疫機能に重要な役割を果たしています。
細菌やウイルスなどがリンパにのってリンパ節に入ったときに、白血球と戦うことで炎症が起こるのがリンパ節炎です。リンパ節炎は、脇の下、首の付け根、足の付け根のリンパ節に起こりやすいといわれています。

リンパ節炎は数種類に分けられますが、代表的な3種類を下記で紹介していきましょう。

亜急性壊死性リンパ節炎(組織球性壊死性リンパ節炎)について

亜急性壊死性リンパ節炎は、現在は組織球性壊死性リンパ節炎と呼ばれることが多いリンパ節炎です。
トキソプラズマやエルシニアなどの関係が指摘されていますが、原因ははっきりとしていません。若い世代の女性に多く発症するといわれています。

前触れとして扁桃の腫れと上気道炎が発症し、頸部リンパの腫れと白血球の減少がみられます。
その後38℃以上の発熱が不規則に現れる期間が、1週間から1ヶ月程度続きます。主に片側の側頸部リンパに小指大の痛みを伴う腫れが現れ、腫れは触ると痛みがあります。頸部リンパ以外にも、顎下リンパや腋窩リンパ、鼠径リンパにも症状が現れることがあるので注意が必要です。
また、まれに発疹や関節痛、肝臓や脾臓の腫大が起こることもあります。

根本治療の方法が確立されていないため、症状を抑える対症療法で治療が進められます。感染が疑われる場合は、原因となる細菌やウイルスに対する抗菌薬や抗ウイルス薬が使用され、重症の場合はステロイドが処方されることもあります、

急性化膿性リンパ節炎について

急性化膿性リンパ節炎は、ウイルスや細菌と白血球の結果、リンパ節に膿が溜まってしまったリンパ節炎です。
溶連菌や黄色ブドウ球菌が原因になることが多いといわれています。

免疫の低下などが原因で、咽頭炎や扁桃炎、副鼻腔炎、中耳炎、歯肉口内炎、化膿性皮膚炎などの病気から感染が広がることで発症します。発熱やリンパ節の痛みや腫れが起こり、発熱が強く出やすい傾向があるといわれています。

ウイルス性リンパ節炎について

ウイルス感染が原因でリンパ節に炎症が起きたものがウイルス性リンパ節炎です。
原因のウイルスとなるのはEBウイルスやサイトメガロウイルス、単純ヘルペスウイルス、風疹ウイルス、アデノウイルス、水痘ウイルスなどがあり、リンパ節でウイルスが増殖し、全身へとウイルスが広がることもあります。
この中でも特に多いといわれているのが、EBウイルス感染症(伝染性単核球症)であり、日本の成人のほとんどが感染経験があり抗体を獲得するといわれています。

発熱や頸部リンパの腫れ、のどの痛みが出ることが多いとされていますが、症状の出方には個人差があり、若い世代では無症状のこともあります。

おわりに:リンパ節炎は種類によって症状の度合や深刻度が違う。リンパ節の腫れや発熱があるときは病院で検査してもらおう

リンパ節炎は種類によって原因や症状、治療法などが異なり、深刻度も変わってきます。難治性の病気といわれている亜急性壊死性リンパ節炎(組織球性壊死性リンパ節炎)が重症化した場合は、ステロイドの処方が必要になることもあるのです。発熱を伴うリンパ節の腫れや何度も繰り返すリンパ節炎があるときは、必ず病院で検査してもらいましょう。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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