げっぷは漢方薬で改善できる?! 代表的な3つの漢方薬について

2018/1/5

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

げっぷは生理現象なので、食後に1、2回でるくらいなら気にする必要はないでしょう。ただし、回数が多かったり常にげっぷがでている場合は胃腸の不調など何らかのトラブルが隠れている可能性があります。この記事では、げっぷの原因のひとつとされる胃腸の不調に使われる漢方薬を紹介していきます。

げっぷについて

食後に出るげっぷは、胃の中の空気が逆流する現象で、比較的よくみられます。炭酸水を飲むとげっぷが出やすくなりますが、これは胃の中で炭酸が膨張することで起こるものです。げっぷは生理現象なので、食後に1日1~2回程度出るくらいなら何も問題はありません。

けれども、1日に何回もげっぷが出るというのは何かしら原因があるかもしれません。
通常、空気は肺の中に入りますが、食事などをきっかけに口から食道を通り、胃の中に入っていくことがあります。これは食事中だけでなく、会話や呼吸をしているときも同様です。

胃の中に入った空気は体内で自然に吸収されますが、空気の量が多すぎると吸収することができずに食道に逆流し、げっぷという形になって口から排出されます。げっぷは胃の負担を軽減するために起こっている現象とされ、胃の空気の量が多すぎる場合や、空気を吸収できない場合に起こると考えられています。そのため、げっぷの回数が多いときは、何らかの病気やトラブルが隠れている可能性があるといえるでしょう。

漢方医学における胃腸トラブルの治療法とは?

飽食の時代といわれる現代では、ついつい食べ過ぎたり飲み過ぎたりしてしまいがちです。暴飲暴食は胃腸のトラブルにつながります。また、胃腸が弱いなどの体質的な問題や過剰なストレスなどによる自律神経の乱れも、胃腸のトラブルを引き起こす原因になります。

漢方では胃腸トラブルに対して、胃や腸を単独で見るのではなく、胃腸を含めた全身の状態を確認して治療方針を決定します。例えば、冷えやストレスが原因と考えられる場合は、冷えやストレスにアプローチする漢方薬を使い治療して全身の状態を整えることで、胃腸を正常な状態に戻していきます。
「胃腸の不調に効く薬」を使うとはかぎりません。そのため、漢方薬を飲むときは、漢方医学に明るい医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

胃腸トラブルを改善する:代表的な3つの漢方薬

医師や薬剤師に相談することが理想ではありますが、病院に行けない事情があったり、そこまで重症と感じていないこともあるでしょう。そのようなときには、下記で紹介する漢方薬を使ってみてはいかがでしょうか。

六君子湯(りっくんしとう)

六君子湯は、元々胃腸が弱く、食欲がない人に合う漢方薬です。気の流れをめぐらせて胃腸の働きを高める効果があるとされ、貧血や手足の冷えなどの症状や胃下垂、消化不良といった症状にも効果を発揮するといわれています。

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

半夏瀉心湯はストレスが胃にくるタイプの人のための漢方薬です。神経性の胃炎や胸焼けがある場合や、おなかが鳴って軟便気味の人や下痢気味の人に使われることが多いです。このような人は、二日酔いやげっぷ、口内炎といった症状が現れやすいという特徴があると考えられています。

胃苓湯(いれいとう)

胃苓湯は冷えが胃腸にくる場合に使われる漢方薬です。慢性的に胃がもたれやすく、冷たい物を食べるとおなかがゆるくなるという人に向いています。気がつくとおなかに手を当てているような人は、胃苓湯で改善がみられる可能性もあるかもしれません。胃苓湯は余分な水分を排出する作用があると考えられています。

おわりに:漢方薬の使用で胃腸の不調が治る可能性もある。ただし、持病のある人は必ず医師に相談を

げっぷは生理現象ですが、あまりに回数が多くでる場合は胃腸の不調など体の不具合が隠れている可能性があります。病院に行く時間がないという場合は、胃腸の不調に効くといわれる漢方薬もあるので試してみてもいいかもしれません。ただし、漢方薬は副作用がないというわけではありません。用量用法を守ることはもちろんですが、持病がある場合は必ず医師に許可をもらってから服用しましょう。そして漢方薬を飲んでも回復しない場合や症状が悪化する場合は、すぐに飲むのを中止し、病院を受診するようにしてください。

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