記事監修医師
日本赤十字社医療センター、耳鼻咽喉科
物部 寛子 先生
2017/12/19
記事監修医師
日本赤十字社医療センター、耳鼻咽喉科
物部 寛子 先生
加齢に伴い聴力が低下することをいいます。
ヒトの聴力は、個人差はありますが20代をピークに低下していきます。加齢に伴い、音を感知する部分(内耳にあるラセン器やラセン神経節など)が障害を受けるためです。高い周波数(高音)から、徐々に会話で必要な周波数へと障害が及びます。
会話に必要な周波数(500~2000Hz程度)が障害されると自覚として難聴の症状があらわれます。難聴の症状として、聞き返しが多くなったり、言葉がはっきりと聞こえなくなったりします。また難聴に伴う症状として耳鳴りが現れることがあります。
難聴を自覚した場合は耳鼻咽喉科を受診し、医師による診察と聴力検査を受けましょう。時には中耳炎といった治せる難聴が見つかる場合もあります。老人性難聴と診断された場合には、残念ながら聴力を元に戻す治療法はありませんが、補聴器を使うことで聞こえを補うことができます。補聴器は形や機能がさまざまで、一人一人に最適なものがあります。
また、購入後も定期的に細かな調節が必要です。身体障害者の認定を満たすような重い難聴の場合には、自治体から助成が受けられますので、医師に相談してください。