知っていますか? 頭部外傷の応急処置方法について

2018/1/12

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

頭部外傷とは、いわゆる頭のけがのことです。頭部外傷には、しばらく休めば回復するような軽症のものから意識を失うなどの重症のものまであります。この記事では、頭部外傷の応急処置を、重症度に分けて紹介していきます。いざというときの参考にしてください。

頭部外傷とは?

頭部外傷は、外から強い力が加わったことによって、頭部にけがをすることを言います。
主に交通事故によって引き起こされやすい外傷ですが、転倒や転落、虐待や暴行などによっても発生します。

頭部外傷の主な症状について

外傷としてたんこぶや内出血、皮膚からの出血がある軽度の頭部外傷では、めまいやふらつき、短時間の錯乱や軽い吐き気、脳しんとうなどの症状が現れます。

重症になると、頭部陥没などの損傷がみられることがあり、強い頭痛や意識の消失、眠気、錯乱、興奮、嘔吐やけいれん発作、思考能力や平衡感覚の消失などの症状が出る場合があります。
また、頭蓋骨を骨折している場合には、耳や鼻から透明な髄液や、血液が流れ出てくることもあります。

頭部外傷が疑われる場合の応急処置を知ろう!

頭部外傷への応急処置方法は、けがの重症度によって変わってきます。
以下に頭部外傷への応急処置方法を、3つの段階ごとにご紹介していきます。

意識がないなど、脳への損傷が疑われるときは

意識を失って呼んでも返事が無い、もうろうとしていて会話ができない、けいれんや嘔吐を繰り返している場合は、脳に損傷が出ている可能性が高いです。
この場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

首の骨である頸椎(けいつい)も損傷している可能性があるので、待っている間は不用意に動かさず、顔を横に向けて嘔吐物による窒息を避けるなどの対処をしてください。

頭部から流れるほどの出血があるときは

まずは、出血しているところにタオルやハンカチを当てて圧迫し、止血を試みます。
すぐに止まれば心配ありませんが、出血量が流れるほど多い場合は、けがの程度が深い可能性もありますので、脳神経外科を受診した方が良いでしょう。

特に、幼児または老人の大量出血は命にかかわります。ハンカチやタオルに血が滲んでなかなか止まらない場合は、大事を取って救急車を呼んでください。

意識がはっきりしていて、出血も見られないときは

頭部外傷のなかでも軽症の、「頭部打撲」である可能性が高いといえるでしょう。
両手足に麻痺や動作の不自由がなく、首の後ろを触ってみても痛みを感じていないようであれば、ひとまず安静にして3時間程度様子を見てみましょう。

受傷後ある程度時間が経ってから症状がでることもあるので、2~3日は注意して観察する必要がありますが、この間に頭痛や嘔吐がないようであれば、まず心配はないといわれています。ただし、不安がある場合は念のため病院でみてもらいましょう。

おわりに:もしもの時のために、頭部外傷への応急処置方法を知っておこう!

交通事故や転倒などによって引き起こされやすい頭部外傷は、どんな人にも起こりうる身近なけがです。受傷後の対応が、治療や回復の結果を左右することもあります。頭部外傷への応急処置方法を理解しておき、もしものときに慌てないように備えておきましょう。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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