記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/1/16 記事改定日: 2019/9/9
記事改定回数:2回
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MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
急性ストレス反応とは、ストレス(物理的なもの、精神的なものどちらも)に対する反応で何らかの症状が現れていることです。この状態を放置してストレスがかかりつづけてしまうと、さらに症状が悪化するおそれがあります。この記事では、急性ストレス反応が起こったときの休職のタイミングについて解説していきます。
急性ストレス反応とは、身体的ストレスや精神的なストレスに対して反応し、通常数分以内に激しい症状が出現するものです。ほとんどが一過性で、数時間から数日で消失するといわれています。個人の脆弱性や対処能力などの要因も関与しているため、すべての人に同じ症状が現れるわけではありません。
ストレスとなるのは自然災害、事故、戦闘、暴行、社会的なプレッシャーなど、生命や身体に対する圧倒的な脅威や、肉親との死別や自宅消失など急激な人間関係、社会状況が変化した場合などに起こりやすくなります。
個人の症状や状況によって異なりますが、退職するのではなく、まずは休職するのが良いでしょう。休暇を取ることで得られるメリットもあります。
休職を考えるタイミングは、症状に応じて決めるのがよいでしょう。
体調が優れなかったり、それらの体調不良が理由で遅刻や欠勤が増えた、数カ月~半年ほど病院に通院しているが症状が改善されないなどの症状がみられるときには、早期の休職を検討しましょう。
また、医師から休職をすすめられた場合は、診断書を提出したうえで上司と相談することをおすすめします。最初は2カ月ほどの休職から開始し、回復度合いを考慮しながら医師や上司と相談したうえで、復職するか休職期間を伸ばすかを決めていくようにしてください。
休職したら、まずは休養することが大切です。急性ストレス反応でうつ病などを発症している場合は、脳が過労状態に陥ってるといえます。まずは十分な睡眠をとって、疲労が取れてきて体調がよいと感じる日が増えてきたら、外出したり、好きなことをやってみるなど、自然と意欲が湧くことに取り組んでみましょう。
焦りは不安感を増し、マイナス思考になっていく原因になります。復帰の期限を明確に決めないようにし、自身に無理をかけないように気をつけてください。また調子が良い日であっても、休む時間と睡眠時間はしっかり確保するようにしましょう。そして夜間に7、8時間寝られなくなるほど昼間に寝てしまったり、夕方に寝てしまうのはよくありません。生活のリズムを崩さないようにしてください。