記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/1/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
内耳炎は、中耳炎が慢性化することで発症することが多いといわれていますが、その他の原因があることをご存知でしょうか。この記事では、内耳炎の原因と治療の注意点についてわかりやすくまとめています。
内耳炎は、主に慢性中耳炎の炎症が、耳のもっとも深い部分にある内耳に波及して起こります。これは中耳炎の原因微生物(細菌やウイルス)が内耳に入ってしまうことが原因です。
内耳は音のセンサー、バランス感覚という2 つの機能を備えているので、これらが正常に働かなくなることで難聴や耳の閉塞感、耳鳴りといった聴覚症状や、めまいや平衡感覚を失うなど様々な症状があらわれます。
ストレスが原因で体に異常をきたすことはありますが、内耳もストレスを受けることで異常をきたしやすい器官のひとつとされています。ストレスがきっかけで内耳がむくみ、耳の閉塞感を感じるなど機能低下を起こすことがあります。またストレス以外にも、過労や睡眠不足、食事や生活リズムなどの乱れが原因になることがあるといわれています。生活習慣に気を配り、適度な運動をして血流をよくすることが大切であり、タバコやアルコール、コーヒーなどの刺激物はできるだけ避け、しっかりと休息を取るようにしましょう。
中耳炎の波及のスピードによって症状や治療、予後は異なります。急性中耳炎などから急激に波及した場合には比較的強い症状が出ることもありますが、聴力の予後は良好であることが多いといわれています。
慢性中耳炎などから緩やかに波及した場合は、症状の現れ方もゆるやかですが、聴覚の予後は不良に終わることもあります。治療は薬剤によって行いますが、中耳炎とも並行して治療する必要があります。場合によっては手術が必要になることもありますので、聴覚や平衡感覚に異常があったり、耳鳴りや難聴、めまい、吐き気などの症状があらわれたら早めに病院を受診し、少しでもはやく治療を始めるようにしましょう。
内耳炎は慢性中耳炎が原因なることが大半です。耳に異常を感じた場合は早期に耳鼻科を受診し、治療を長引かせないようにしましょう。また、ストレスや生活習慣の乱れが原因で発症することもあります。タバコやお酒、カフェインなどを控え、睡眠や休息を十分にとることも大切です。いずれにしても早期の処置が重要になるので、耳に異常を感じた場合はすぐに病院を受診しましょう。