通販やオンラインで薬を購入するときの注意

2017/3/21

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

最近では、テレビやインターネットのメディアを通じて多くの人たちが治療薬を購入しています。その多くは体重を減らす、増毛、インポテンス、がん予防といった過剰な宣伝文句とともに紹介されていますが、その効果は個人差があります。それらを買うことは、お金の無駄遣いであり、また詐欺まがいの可能性もあります。ここでは、メディアやオンラインで薬を買うことの危険性について触れてみたいと思います。

オンラインで薬を購入する危険性

いくつかのウェブサイトやメディアでは、その薬がどれだけ効果があるかについて「魔法の薬」「飲むだけでやせる」「がんが治った」などの驚くようなコメントとともに紹介されています。ウェブサイトをみると、あたかも医師から処方された既存の処方薬を販売しているようにみえます。よく考えれば、処方薬がオンラインで購入できたらお医者さんは必要ありませんよね。
また、これらの薬は医師が処方する薬に似ているだけで、同じ成分を含まない「にせの薬」かもしれません。偽造医薬品は本物のような効果はないだけでなく、からだに害を及ぼすこともあります。
たとえそれが、医師が処方する医薬品でも、医師に相談することなく服用すると安全ではありません。処方薬は、医師の指示のもと服用することで効果があります。
オンラインで購入した薬を服用するために、医師の処方薬の服用を勝手に止めると健康状態が悪化する可能性があります。

詐欺まがいの薬

多くのウェブサイトでは、詐欺まがいの健康製品を販売しています。以下のようなウェブサイトに注意してください。
・「新しい奇跡の治療法」「驚くべき大発見」を約束する
―おそらく、その製品は効果についてテストされていないか、効果を立証できていません。
・「利用客からの声」であなたを説得しようとする
―どうやってこの人たちが本当に使用したのか証明できますか? たとえ使用していたとしても、このような信頼できない証拠は「科学的根拠に基づいた医薬品」とはかけ離れています。
・「返金保証」をうたっている
―多くの場合、返金を求めようとすると詐欺師は姿を消してしまいます。
・科学的証拠のために医師または医療従事者の推薦のことばを含んでいる
―このような医師は、有名な組織や病院に所属しているわけではありません。もっと詳しく見てください! その名は、臨床専門誌に載っていないことがわかるでしょう。

医薬品にはルールがあります

薬を購入するときに守ってほしいルールは、医師や薬剤師に相談することです。自分の健康状態に、その薬が役立つかどうか知りたいとき、すでに服用している薬について疑問に思うことがあるときは、まず医師や薬剤師に聞いてください。

医師や薬剤師は、医薬品や医薬部外品、健康補助食品などに関する疑問に答えてくれます。オンラインや通販の薬についても、アドバイスしてくれるでしょう。
処方薬または市販の医薬品には、「薬剤情報」が添付されています。これにはその医薬品を安全に使用するための重要な情報が含まれています。そのため、医師や薬剤師に相談することなく、新しい薬を服用し始めたり、処方された薬を止めてはいけません。

おわりに:ポチる前に相談しよう!

座ったままで買い物ができるネットショッピングは、忙しい現代人には便利で、ついついポチってしまいます。しかし、実際の商品と画像がちがっていたりすることも多々あります。それが直接からだに影響を与える医薬品だったら怖いですよね。
かつては、店頭で商品を手にとって店員さんと話すことでいろいろな情報をもらえました。

医師や薬剤師と話すことで得られる情報は、信頼できる情報です。通販やオンラインで、薬を購入するときも相談するのを忘れないでほしいと思います。

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