バセドウ病やプランマー病に代表される、甲状腺機能亢進症の食事療法

2018/1/19 記事改定日: 2019/3/27
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺が過剰に働いてしまうことで起こる諸症状のことです。主にバセドウ病やプランマー病などが原因で起こります。この記事では、甲状腺機能亢進症の人が気をつけるべき食事について解説します。

甲状腺機能亢進症はどんな病気?

甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)とは、甲状腺の機能が極端に高まり、血液中の甲状腺ホルモンが増えることで様々な症状を引き起こす病気の総称です。代表的な疾患名として、「バセドウ病」や「プランマー病」があります。

発症すると、汗が止まらなくなる、緊張したようにどきどきしたりいらいらする、手が震える、たくさん食べているのに痩せるなど、複数の症状が1週間以上にわたってみられます。症状が似ていることから、自律神経失調症やパニック障害と間違えられることもあります。

このような甲状腺異常を発症する患者さんのほとんどが女性で、月経(生理)不順など女性特有の症状が含まれているのも特徴です。

プランマー病とは

プランマー病とは甲状腺機能亢進症の一種で、甲状腺にできた腫瘍が、甲状腺ホルモンを過剰に分泌してしまうことで起こる病気(自己免疫疾患)です。腫瘍そのものが甲状腺ホルモンを分泌するかどうかによって、通常の甲状腺腫瘍と区別されます。

発症プロセスは、まず甲状腺に腫瘍やしこりが発生して、腫瘍やしこりから甲状腺ホルモンを大量に分泌します。これにより、甲状腺自体は正常な量の甲状腺ホルモンを分泌しているにもかかわらず、血液中の甲状腺ホルモンの濃度が高まってしまうのです。

血中の甲状腺ホルモン濃度が上昇すると、甲状腺と甲状腺ホルモンを見張っている脳下垂体という器官が甲状腺本体にホルモン分泌を抑える指示を出します。その結果、甲状腺の機能が正常に機能しなくなって甲状腺機能亢進症の状態に陥ってさまざまな症状があらわれてしまうのです。

食事面では、どんな工夫をすれば良いの?

代謝機能が異常に高まる甲状腺機能亢進症は、食事面を工夫することで症状の改善が見込める場合があります。ここからは、バセドウ病、プランマー病に代表される甲状腺機能亢進症の改善に効果的な食品、また避けるべき食品とその理由をご紹介します。

甲状腺機能亢進症の症状改善に効果的な食品

甲状腺機能の改善には、エネルギーを作るのに必要なビタミンAやビタミンB群、甲状腺を正常化させる役割のある亜鉛を積極的にとると良いといわれています。

大豆、にんじんやホウレン草など緑黄色野菜でビタミンAを、玄米や全粒粉などの無精白穀物や大豆でビタミンB群を、牡蠣など魚介類やアーモンドなどから亜鉛を摂取しましょう。また、脱水症状が出ないように十分な水分摂取も心がけてください。

甲状腺機能亢進症の症状改善のために避けるべき食品

甲状腺ホルモンのもととなるヨードや、代謝促進の効果のある刺激物、化学物質、食品添加物の摂取は控えてください
ヨードを多く含む海藻類、代謝促進効果のあるアルコール、唐辛子、カフェインなどを避けるようにしましょう。

おわりに:甲状腺機能亢進症は、食事療法で改善が見込めます

バセドウ病やプランマー病に代表される甲状腺機能亢進症の症状は、食事療法によって甲状腺の働きを正常に近づけることで、ある程度改善できます。医師や栄養士のアドバイスを受けながら実践してみましょう。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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