デング熱対策を考えよう! 予防方法を解説します

2018/1/26

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

デング熱は蚊を媒介にして人に感染する病気で、発熱から全身の痛みや発疹などが現れます。日本国内で感染するリスクは低い病気ですが、熱帯・亜熱帯地方に滞在する場合には感染リスクが高いと言われています。この記事では、デング熱の症状や対処法、予防法について解説します。

デング熱の基礎知識

デング熱は、デングウイルスによって生じる病気です。ヤブカ属のネッタイシマカやヒトスジシマカなどの蚊によって人体にうつることが多いです。ネッタイシマカ・ヒトスジシマカは熱帯・亜熱帯地方に生息しているため、日本で感染する可能性は極めて低いのですが、デング熱が多い地域に滞在したり、飛行機の中に迷い込んだ蚊によって感染したりする可能性もあるため、注意が必要です。
デング熱は、潜伏期間が2~15日ほどあるとされています。初期症状として38度から40度の高熱があり、この状態は2~7日ほど続きます。発熱からしばらく経つと、全身の筋肉痛や関節痛、倦怠感などが生じ、その後、発疹が胸部・体幹から手足などに広がります。ほとんどの場合、命を失う危険性はありませんが、ごくまれに重篤な症状に陥り、死に至ることもあります。

どんな治療法があるの?

 

デング熱に特別な治療方法はありません。そのため、発熱や発疹がみられたら対処療法を行います。ただし、デング熱を発症すると血小板が少なくなる傾向があるので注意が必要です。アスピリン等のサリチル酸系の解熱鎮痛剤を使用すると出血するリスクがあるため、アセトアミノフェンを配合した解熱鎮痛剤を使いましょう。
自宅では経口補水療法を行い、体内の水分量を適切な状態にすることが重要です。入院する場合は、点滴静脈注射や輸血などを行うこともあります。経鼻挿管や筋肉内注射は出血のリスクがあるため、通常は行いません。排尿を促して体内の水分を循環しやすくするために、利尿剤を併用して治療することもあります。
治療薬やワクチンは、現在世界中の研究機関で行われていますが、まだ開発には至っていません。日本でも研究が行われており、新薬の臨床実験も開始されているため、近い将来特効薬やワクチンなどができる可能性が高いとされています。

デング熱にはワクチンが無い!? どうやって予防すればいいの?

デング熱には、ワクチンや特効薬がありません。そのため、デング熱が発症している熱帯・亜熱帯地方に滞在する場合は、蚊に刺されないように身を守ることが大切です。都市部でも蚊が多く、昼間に活発に動く蚊も多いため、長そでや長ズボンを着用することが重要です。蚊を寄せ付けにくい明るめの色の衣服を着たり、手足や首などに虫さされ予防スプレーをかけたりするのもおすすめです。部屋の中で滞在する際は、エアコンなどを利用して密閉空間を作りましょう。難しいときは、網戸など設備が整っている場所に滞在するようにしてください。また、水たまりや屋外にあるタイヤにたまっている水などは、蚊が繁殖しやすい場所ですので、なるべく避けて移動するようにしましょう。通気性が良い防虫ウェアも開発されており、一般販売もされています。暑い場所で快適に過ごせるよう、こうした専用のウェアを着用することも予防につながります。

おわりに:まだデング熱のワクチンはない。身を守る工夫が予防の点で重要

今のところ、デング熱のワクチンはまだ開発されていません。もし熱帯・亜熱帯地方に滞在する場合は、蚊に刺されないよう、肌を守る服装や環境で過ごすようにしましょう。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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