記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/3/16
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)とは、腎臓に囊胞(水がたまった小さな袋)がたくさんできてしまったために腎臓の機能が低下する病気です。この記事では、この病気を発症する原因や症状とともに、日常生活で気をつけることを解説します。
多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)は、腎臓に水がたまった小さな袋がたくさんできてしまった結果、腎臓の機能が悪化する病気です。水の入った袋のことを嚢胞といい、最初は小さく、数も少ないのですが、年齢とともに大きくなり、数も増えていく傾向があります。このため、嚢胞が大きく、かつ、数も増えるにつれて腎臓の機能が悪くなり、最終的には透析や腎移植が必要になります。また、腎臓以外にも肝臓や脳などに嚢胞ができたり、高血圧になることもこの病気の特徴です。
多発性嚢胞腎は遺伝子の異常で発症する病気で、子どもに2分の1の確率で遺伝します。
多発性嚢胞腎は遺伝子の異常が原因で発症します。これにはPKD1とPKD2という2種類の遺伝子が関係しており、PKD1に異常がある場合のほうが進行が早いと言われています。多発性嚢胞腎を発症すると、30代くらいから腎臓の機能が衰え始め、60~70代で透析や腎移植が必要になります。
肝臓にできた嚢胞は、場合によって胃を圧迫したり、肝機能低下といった症状を引き起こします。脳にできた囊胞が破裂すると、脳出血やクモ膜下出血を起こすため注意が必要です。また大腸憩室ができやすくなるので、感染を起こすと虫垂炎のような症状があらわれます。
多発性嚢胞腎を発症した場合、毎日の生活の中で気をつけることがあります。
まず食事内容では、腎臓の負担を減らすために1日の塩分摂取量が6g以下になるよう制限します。また、たんぱく質も病状に応じて調整が必要になります。
尿が濃くなると腎臓への負荷が大きくなるので、尿が濃くなり過ぎないように水分を十分に摂るようにします。カフェインは嚢胞を大きくすることがあるので、できるだけ控えましょう。
激しい運動は血尿を引き起こす恐れがあるため、適度な筋肉運動や有酸素運動を行うことが推奨されています。
日常生活の中で注意することは、適度に運動して体の機能を正常に保つように努めることです。また、睡眠も重要です。寝不足になると、日中に十分な活動を行うことができません。しっかりと休息をとって、活動できるように心がけましょう。
食事は医師の指示に従って、決められた制限を守りましょう。食事制限がつらくなるときもありますが、完璧にできなくても、粘り強く続けていると、症状の進行を遅らせることができます。
多発性嚢胞腎を発症した場合、塩分摂取量を抑えたり、こまめに水分補給したりして腎臓に負担をかけないことが大切です。また、日常生活の中で軽めの有酸素運動を取り入れながら、体の機能を維持しましょう。