原発性胆汁性胆管炎の症状の特徴は?治療はどのように進めていくの?

2018/1/31 記事改定日: 2019/12/9
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

原発性胆汁性胆管炎は、これまでは原発性胆汁性肝硬変と呼ばれていた病気です。この記事では、原発性胆汁性胆管炎の症状や原因、治療法について解説します。

原発性胆汁性胆管炎とは?

原発性胆汁性胆管炎は、もともと肝硬変まで症状が進行して初めて発見されることが多かったため、これまでは原発性胆汁性肝硬変と呼ばれていました。
しかし、医療の進歩によって肝硬変に至る前に診断できるようになったため、病名が原発性胆汁性胆管炎に変わっています。

この病気は、肝臓内の胆管で胆汁がうっ帯することで、胆汁成分が肝臓内にとどまり、肝臓の機能が悪化するものです。原因はまだ明らかになっていませんが、自己免疫反応に関係していると考えられています。症状として、胆汁のうっ帯によるものがみられますが、全く症状が出ないこともあります。

原発性胆汁性胆管炎の原因は?

原発性胆汁性胆管炎の発症は、自己免疫反応と深い関わりがあると考えられています。
これは、原発性胆汁性胆管炎を発症している人のなかには、他の自己免疫疾患(関節リウマチ、強皮症、シェーグレン症候群、自己免疫性甲状腺炎など)も発症していることが多いためです。

また、原発性胆汁性胆管炎の人の95%以上が、血液中に異常抗体持っていることがわかっています。この異常抗体が、原発性胆汁性胆管炎の発症とどのように関わっているかはまだ明らかになっていないものの、何かしら関係があると推測されています。

原発性胆汁性胆管炎の症状の現れ方

原発性胆汁性胆管炎の特徴は、症状が非常にゆっくり進行することです。そのため、初期の段階では約半数の人が自覚症状がみられないまま過ごします。

症状として最初にあらわれるのは

  • かゆみ
  • 疲れ
  • 口の中の乾燥
  • ドライアイ

などです。
これ以外の症状は、発症から数カ月~数年経つまで何もあらわれないことがあります。

その後、皮膚の黒ずみや神経の損傷が起こったり、上腹部に不快感が出てくるようになります。
また、ときどきみられる症状として、脂肪が蓄積して皮膚やまぶたに黄色い隆起物ができることがあります。

最終的には、合併症として肝硬変を患い、腹水が溜まったり、むくみが出たりするようになります。

原発性胆汁性胆管炎はどうやって治療するの?

原発性胆汁性胆管炎に対する根本的な治療はなく、病気の進行を抑え、症状を改善するための治療が主体となります。

病気の進行を抑えるための治療として広く行われるのは、胆汁の流れをよくする効果があるウルソデオキシコール酸という薬の内服です。
また、高脂血症の治療薬であるベザフィブラートも病気の進行を抑える効果が知られており、保険適応とはなっていませんがウルソデオキシコール酸と併用するケースも多々あります。

原発性胆汁性胆管炎は進行すると黄疸が生じて非常に強いかゆみが生じるのが特徴のため、このような症状が現れた場合は抗ヒスタミン薬などによる薬物療法が行われます。
また、肝硬変へ進行した場合には腹水除去のための利尿薬など一般的な肝硬変と同様の治療を行い、年齢や全身状態によっては肝移植が考慮されることもあるでしょう。

一般的には生体肝移植がメインの選択肢となりますので、病気が進行する段階でどのような治療を希望するのか家族や医師とよく話し合っておくようにしましょう。

おわりに:原発性胆汁性胆管炎は、自覚症状に気づきにくいのが特徴

原発性胆汁性胆管炎は、最初はかゆみや疲れ、ドライアイといった症状が出てくることがありますが、自覚症状がないまま進行することもある病気です。原因はまだ明らかになっていませんが、もともと自己免疫反応と何かしらの関係があるのではないかと考えられています。

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