肋間神経痛の症状は、どうやって治療していくの?

2018/4/26 記事改定日: 2019/4/25
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肋間神経痛とは、肋骨に沿って走行する肋間神経に痛みや不快感などが起こる神経痛です。原因不明のものと原因がはっきりしているものがあり、症状の出方も人それぞれのため、治療方法にも個人差があります。この記事では、肋間神経痛の症状と治療について解説しています。

肋間神経痛になると、どんな症状でる?

肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)は、肋間にある神経に何らかの障害が起こり、痛みを感じる症状のことです。肋間神経は、背骨の中を通る脊髄から12対の肋骨に沿って走り、上半身の広範囲に広がっています。

そのため、ひとくちに肋間神経痛といっても、痛む場所はさまざまです。肋骨付近はもちろんのこと、胸や背中、みぞおちの近くやわき腹が痛むこともあります。

また、痛みが出るきっかけも人によって異なります。体をねじったときや、咳やくしゃみをしたときなど、何かの動作で痛むこともあれば、寝起きや寝る前、体が冷えたときなど、何かのタイミングで痛む人もいます。そして痛みの感じ方も、「刺されるような鋭い痛み」「部位が張っているような感覚」「しびれに近い感じ」など、人によって異なります。

肋間神経痛は原因によって2種類に分かれる

肋間神経痛は、その原因が特定可能かどうかによって二つに分けられます。一つ目は、原因が明らかである「症候性肋間神経痛」。そして二つ目は、原因が不明である「特発性肋間神経痛」です。
症候性肋間神経痛の原因となる病気の例として、脊髄の腫瘍や変形、肋骨の骨折、胸椎椎間板ヘルニアなどの、脊髄や肋骨の異常、帯状疱疹(ウイルス性の皮膚疾患)などが挙げられます。

肋間神経痛の痛みにはどんな薬を使うの?

肋間神経痛の治療は、ストレスの原因を避けたり、神経痛を抑える薬を使用したりして進めていきます。代表的な治療薬を、大きく3つのグループに分けて紹介しましょう。

神経の炎症を治す薬&痛み止め

よく知られている、ロキソニン®やボルタレン®などの消炎鎮痛薬を使用します。効果が見られない場合は、リリカ®やサインバルタ®など、痛みを感じる神経の異常な興奮を抑制する薬を使用する場合もあります。

ビタミン剤

ビタミンB12などの、水溶性ビタミンB群を摂取します。ビタミンBには、神経のはたらきを整える作用があるためです。劇的な効果がある治療薬というよりは、体のはたらきを助けるサプリメントであり、効果が緩やかではありますが副作用がない点が大きなメリットといえます。

精神の安定を助ける薬

特定の部位の疾患ではなく、精神的なものであると強く疑われるときは、不安や心配を和らげる、デパス®やソラナックス®、リーゼ®などの精神安定剤を少量使用します。

ビタミン剤以外の治療薬には、どれも副作用があります。信頼できる主治医、または薬剤師などによく相談をして、自分の症状に合うものを処方してもらいましょう。

漢方薬で神経痛の痛みを抑えることはできる?

原因が明確に診断できない肋間神経痛の場合、上記に挙げた治療薬のほかに、漢方薬も有効とされることがあります。
漢方を使う場合、それぞれの体質や痛みの感じ方などを総合的に判断して薬を選んでいきます。

たとえば、時間や時期を問わない慢性的なだるさや痛みがある場合は、「疎経活血湯(そけいかっけいとう)」が有効とされることがあります。この漢方薬では、全身の器官や組織に栄養を与え、めぐりをよくすることで痛みにはたらきかけます。
また、体が冷えやすい、体が冷えたときに痛みがでやすい場合には「桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)」という漢方薬を使うことがあります。この漢方薬には、冷えを取り除き、体を温めることを目的とした漢方が配合されています。

薬以外では、どんな治療方法があるの?

肋間神経痛は薬以外にも以下のような治療が行われます。

神経ブロック

痛みの原因となる肋間神経に、局所麻酔薬を直接注入して痛みを抑える治療方法です。内服治療の効果がない場合に行われることが多く、効果は高いですが徐々に効き目が薄れていくため治療を繰り返さなくてはならないのがネックとなります。

鍼治療、低周波治療

効果には大きな個人差がありますが、痛みのツボを刺激したり、肋間神経周辺の血行や筋肉のコリを改善することで神経痛が和らぐことがあります。

リハビリ

肋間神経痛は、姿勢の悪さなどの日常生活上の行動などが原因で発症することもあります。このため、肋間神経に刺激を与えないような姿勢に導く筋力強化などのリハビリが行われることがあります。

おわりに:肋間神経痛は、症状の出方も発症の原因にも個人差がある。医師と相談しながら自分にあった治療法を選択しよう

肋間神経痛は、痛みが発生する部位も、痛み方も、その原因も実にさまざまです。特定の部位の異常ではなく、原因が特定できない場合もあります。そのため、医師とよく相談しながら、治療の方針や使用する薬を選びましょう。自分の体質や痛みの種類に適した、漢方薬を使用してみるのもおすすめです。

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