記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/1/30
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
乗り物酔いになりやすい人にとって、車や電車などでの移動は非常につらい時間になることでしょう。この記事では、乗り物酔いの予防に効果があるとされる食べ物や飲み物を紹介しています。その他の予防法も紹介しているので、乗り物酔いになりやすい人は参考にしてください。
車など、乗り物に乗ったときに吐き気や嘔吐、めまい、冷や汗、生唾、あくび、顔面蒼白などの症状がでる状態を「乗り物酔い」と言います。乗り物に乗っているときに症状が出て、乗り物を止めて降りると、症状が快方に向かっていくのが特徴です。
乗り物酔いの原因は、脳に入ってくる情報と視覚情報にズレが生じ、このズレが自律神経を刺激することによるものと考えられています。身体が感じている乗り物の振動や加速による重力が、目で入ってくる景色や速度と一致しないことに体がストレスを感じ、その結果血圧や胃が不規則に運動してしまうのです。
乗り物酔いは2~3歳の幼少期に発症しますが、年齢を重ねるにしたがって改善することが多いといわれています。
つらい乗り物酔いを起こしにくくする食べ物や飲み物があるのをご存知でしょうか。
例えば、アメやガム、チョコレートなどのお菓子は、血糖値と咀嚼の作用によって脳を覚醒させる効果があるとされ、乗り物酔い対策に有効な食べ物だといわれています。また、すっきりとした風味のミントティーや生姜シロップ、ハーブティーなどの飲み物は、乗り物酔いによる胃の不快感やむかつき、吐き気の軽減に効果的とされています。
予防効果のある飲食物は人によって異なりますので、いろいろと試しながら自分にあったものを見つけましょう。
最後に、乗り物に乗る前と乗っている最中にできる乗り物酔い対策をご紹介します。
・酔い止め薬をあらかじめ服用しておく
市販の乗り物酔いの薬は、乗り物酔い対策に非常に有効とされています。それぞれの薬の用法・容量に従って、乗り物に乗る前に酔い止め薬を服用しましょう。
・寝不足状態は避ける
睡眠不足で体が弱ると、乗り物酔いを起こしやすくなります。乗り物に乗る前日には、しっかりと睡眠をとっておきましょう。
・食事は消化のよいものにする
乗り物酔いは、空腹過ぎても満腹過ぎても起こりやすくなるといわれています。乗り物に乗る前の食事は、消化によいものを適量摂るようにしてください。
・できるだけ揺れを軽減する
揺れが酔いを引き起こすケースもあるので、できるだけ揺れの少ない座席にあごを引いて座り、身体と頭を揺らさないようにしましょう。あごを引くことで、内耳のリンパ液の動きが最小限に抑えられ、酔いを防ぐ効果があるといわれています。
・進行方向の景色を見るようにする
乗り物の動きにあわせた景色を見ることで動きの予測ができるようになるため、体が自然に動きに対応できるようになるといわれています。運転手のほとんどが乗り物酔いしないのは、このことが原因と考えられています。
・音楽などでリラックスして、ストレスを和らげる
同乗者とのおしゃべりや音楽を聴くなどして、乗り物に乗っていること、乗り物酔いになりそうという状況のストレスを軽減することで、乗り物酔いの予防になります。
人によって効果の出方は様々ですが、薬ではなく食べ物や飲み物でも、ある程度乗り物酔い予防の効果が期待できます。一度特定の飲食物で予防できれば、次回以降の効果も期待できるので安心して乗り物に乗れるようになるでしょう。いろいろと試しながら自分に合うものを探してみてください。