記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
2017/3/17
記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
血液の流れに高い圧力がかって動脈を通過すると、高血圧になります。
血圧が高い状態が長時間続くと、悪影響“甚大”。
さまざまな健康上の問題を引き起こす危険性が格段に高まります。
高血圧の要因は以下の理由が考えられます。
・塩、脂肪、および/またはコレステロールが多い食事
・腎臓やホルモンの問題
・糖尿病、高コレステロールなどの慢性疾患
・遺伝:両親や近親者が高血圧
・運動不足
・高齢(高齢であるほど、高血圧発症の可能性は高くなります)
・過体重および肥満
・避妊薬
・ストレス
・喫煙
・多量のアルコール摂取
これから、高血圧の改善に役立つポイントをあげていきます。
タバコやその他のタバコ製品に含まれるニコチンは、血管を収縮し、鼓動を速め、血圧を上昇させます。
タバコは健康にとって最大の“悪玉”。タバコをやめた場合、もちろん、血圧は下がります。心臓病や心臓発作のリスクも大幅に低下します。
肥満体型で太りすぎている場合、体重を減らすことは血圧を下げるのに大いに役に立ちます。食事療法と定期的に運動することは、体重を減らすためにとてもいい方法です。
体重が減らないとしても、運動することそのものが、高血圧の改善に波及効果をあたえます。
誰もが塩分の影響を受けるわけではありませんが、塩分で血圧が上昇する人もいます。血圧に問題がない場合でも、1日に摂取する塩分は2300 mgに制限してください。
高齢者や、高血圧の人であれば、1日当たり1500mgに制限するのが望ましくなります。ケースバイケースで、さらに摂取塩分の制限が求められる人もあります。
摂取量を減らすには、とにかく塩を加えないことです。ポテトチップスのような食品にはたくさんの塩分が含まれていますが、パン、缶詰の野菜、スープ、チーズのような食べ物にはどれくらいの塩分が含まれているかはわかりません。パッケージの表示に注意してください。
また、塩分を含んでいる薬もあります。気になる場合、詳細は、医師に相談してください。
アルコールによって、血圧が大幅に上昇する人もいますが、まったく上がらない人もいて、個人差がおおきくなります。
お酒を飲む場合は、女性は1日1杯、男性は1日2杯に制限してください。 1杯の目安は、 缶ビール1本、ワイン1グラス、またはリキュールを1ショットです。
お酒を飲むと血圧が上がる人は、飲まないほうが、血圧にいい効果をあたえます。
ストレスは血圧に影響することがあります。ストレスを解消するために、リラックステクニックやバイオフィードバックを試してみてください。詳しくは主治医に相談してください。
血圧コントロールに取り組み、実際に血圧が下がっているかどうか、また、コントロールの成果を確認するために最良の方法は、家庭用の血圧計を使い、「何が一番血圧を下げる効果があったか」を確認することです。
一番効果がある方法が、自分にとってのベストなコントロールの方法になります。