記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/3/5 記事改定日: 2019/5/24
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
前庭神経炎は、前庭神経、脳幹や小脳のいずれかに障害が起こって急なめまいや冷や汗、吐き気などを催す症状です。
この記事では、前庭神経炎の治療薬について解説します。
前庭神経炎は、三半規管から情報が伝わる前庭神経、脳幹や小脳のいずれかに障害が起こった結果、突発的に強いめまいが生じ、冷や汗や吐き気、嘔吐などの症状が現れる病気です。
この症状は安静にしていても治まらず、数日続くこともあります。
メニエール病のように難聴や耳鳴りが伴うことはなく、また、脳卒中などが原因のめまいのように、ろれつが回らなくなったり手足の麻痺や意識障害が起こったりすることはありません。
前庭神経炎を発症する原因は明らかになっていませんが、めまいを起こす前に風邪のような症状が出ることから、ウイルス感染が原因として考えられています。
この病気自体は生命に危険が及ぶようなものではありませんが、非常に強烈な症状のため、救急搬送されて入院治療が必要になることもあります。
前庭神経炎の治療では次のような薬剤が使用されます。
前庭神経炎は症状が改善したとしても、一度発症するとめまいやふらつきなどの症状が残ることがあります。めまいやふらつきは転倒などによるケガのリスクが高くなるため、日常生活に支障を来たすような症状がある場合にはリハビリが必要になるケースもあります。
リハビリは、平衡感覚を訓練するためのもので、頭を動かさないまま目を左右に動かしたり、逆に固定したものを頭を左右に動かして見ることを繰り返すなどの訓練が行われます。
前庭神経炎の治療を西洋医学で行う場合は、ステロイド薬や抗めまい薬などが使われます。どちらの薬も医師の処方必要で、状態によってはリハビリが必要になることもあります。
病院にかかったときは、担当医に症状についてできるだけ細かく説明し、自分の状態にあった治療を進めていきましょう。